旧·過去拍手文



それから数分後。


警察が到着した頃には泥棒の青年はボロボロになっていた。


なぜボロボロなんだと警察が訊くと―――



「そいつが俺の生徒(愛するもの)に手を出したから成敗(6分の5殺し)したまでだ」



―――と二人の教師が平然とさも当たり前のように声揃えて答えた。
(あえて心の中は突っ込まないでおこう。)



青年がボロボロにされた教室には学校の備品が数個あった。


鍵も青年が持っていたらしく、青年は警察に連れていかれた。



「あ、あの、先生・・・どうして僕たちがあの教室にいたって分かったの?」



未だ怒りが収まっていないジンと赤井にコナンが見上げて問いかける。



「あっ、そういやぁあのガキはどうした?」


「こ、こども?」


「そうだ。
突然現れたその子供を追っていたらボウヤが俺を助けを求める声が聞こえたんだ。
それで・・・」


「おい待て赤井秀一。誰がお前を求めたって?
江戸川は俺に助けを求めたに決まってんだろ」


「お前は妄想がヒドイなジン。一回病院に診てもらえ。頭を」


「それは俺のセリフだ」



火花をバチバチと散らす二人。



「大体お前がしっかりと見回りしなかったからこんなことになったんだろ」


「なんだと・・・」


「あ、あの!!」



二人の口喧嘩にコナンの声が遮った。


なんだとコナンを見ると、コナンの頬が赤く染まっていることに気付く。



「じ、ジン先生!赤井先生!

助けてくれてありがとっ///!!!」



満面の笑みでお礼を言うコナン。


コナンの笑顔に二人の顔がつられるように赤くなる。



「いや、当たり前のことをしたまでだ・・・///」


「そ、そうそう///」


「それに礼を言うならそのガキに・・・」



途中ジンは喋ることをやめた。


二人はジンの方を見ると、ジンの視線に追って前を見た。


そこにはジンと赤井が追いかけていた子供がいた。



「お、おまえ・・・」



その子供はにこっと笑うと、すぅーとその場で姿を消した。



三人は誰もいなくなった廊下をただ呆然と凝視した。



「・・・い、今の・・・」


「・・・ま、まさか、な・・・」


「・・・ま、でもあの子供のおかげで泥棒は捕まえられたし、ボウヤも無事だったから、良しとしようじゃないか」


「・・まっ、それもそうだ」



そして三人は暗い夜道を仲良く(?)歩いていった。




終わり



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