奥義9 ハレルヤランド―前編―
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
***
『………ん、』
目を覚ました華蓮がまず目に入ったのは高い天井だった。
ゆっくり上半身を起こし周りを見ると豪華な部屋に高級そうな家具が所々に置かれている。
自分は1人でも余るほどの大きなフカフカベッドに寝かされていた事に気付く。
華蓮は頭に手を当てていつの間にここに来たのか記憶を巡らす。
『(えっと…確か、ボーボボとガルベルっていう敵と戦ってて…ビュティちゃんとスズちゃんのそばにいて…そしたら急に口が塞がれて……目の前も暗くなって……って!まさかあたし………)
誘拐されたの!!?』
「その通りだ」
『っ!! 誰!?』
声のした方に振り向くと扉の方に男性が1人立ってこっちを見ていた。
威厳のあるその男に華蓮の身に緊張が走る。
『…誰、なんですか?』
「…フッ、人に名を聞くときはまず自分からと教わらなかったか?」
男の小馬鹿にした物言いに少しムッとする。
『…華蓮です』
「華蓮か、良い名だな。私はハレクラニ、よろしく」
『Σっ!! (ハレクラニ!?コイツが!)』
ハレクラニとわかるとすぐに腰に付けてる小刀に手を伸ばすが、
『!? 無い!?』
小刀が無い事に気付き周りを見るとベッドのそばに設置されてる小さなテーブルの上にあった。
ベッドの上を這いずり小刀に手を伸ばすが、その手を別の手によって掴まれ阻まれた。
見るといつの間にかハレクラニがそばまでやって来ていた。
『離して!!』
必死に抵抗するが所詮男と女の力の差は圧倒的で、ハレクラニに再びベッドに押し倒され、両手首を片手で押さえつけられてしまう。
さらに華蓮に覆い被さるよう跨がり、顎を空いてる手で掴み上を向かせジロジロ見る。
「なかなか良い女だな」
『いや!離して!!』
「この私に敵うとでも思っているのか?
言っておくが、キサマの命は私が握ってる。つまり、私はいつでもキサマを殺せるということだ」
ハレクラニの脅しに一瞬体が強ばって抵抗をやめてしまったが睨んだ。
『……殺すんなら殺しなさいよ』
「いや、キサマは大事な人質。キサマを助けに来たヤツらが抵抗しない道具としていてもらう」
『Σ!! 卑怯者!!正々堂々と戦いなさいよ!!』
「フッ、何もできないキサマがどの口を言う」
『!!』
ハレクラニが離れていくが、華蓮は何もしなかった。
ただベッドに横になって固まった。
「せいぜい大人しく人質として待っているんだな」
_