奥義20 裏マルハーゲ帝国―前編―
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
霧が廉瓜を包み込み、すぐに霧散する。
勾玉の色が濁りの無い透き通った黒に変色する。
【…まったく、無茶しやがって…】
『何事もやってみなければわからないって言ったのは廉瓜でしょ』
【………フッ、そうだな。まさかお前に…いや、お前達にあんな事を言われる日が来るとはな】
廉瓜を被っていた白い布はビリビリに破れ、床に舞い落ちる。
【ありがとな。華蓮、ビュティ】
上下黒のスーツに身を包み、手首部分に2本の金色の線が刺繍され、両肩部分には黒の装飾品が施され、警官帽子を被った、看守の格好をした廉瓜が2人に礼を言う。
初めて礼を言われた事に、名前を呼ばれた事に2人共嬉しさが込み上がる。
廉瓜の仮装に「ハロウィン関係ねぇじゃん」とか「もはやコスプレだろ」と、男性陣がツッコミたかったが何故かツッコんではいけない空気で、心の中でツッコんだ。
「華蓮ちゃん、私思い付いたんだけど…」
『ビュティちゃんも?あたしも…』
華蓮とビュティが何かするのだろうと悟った廉瓜は、2人の邪魔をさせないようオカキ達と対峙する。
一息吐き、小刀を構える。
霧が現れ、静かに小刀や手足に纏う。
足に力を入れ、一気に駆け出し、オカキの目の前にまで距離を詰めた。
「Σ! 早…ぐお!!!」
言葉を発してる途中廉瓜が小刀を振り攻撃する。
上から降ってきたヌルヌトンに顔も視線も向けないまま切っ先を上に向け、突き刺す。
「ぐぎゃ!!」
「何よその強さ…そんなに強いのに…何で…何で姫美ちゃんじゃなくあんなブス女共を選ぶのよ!?」
姫美ちゃんがロープで殴りかかり、しかし廉瓜は軽々と避け距離を詰め、頬に裏拳をかました。
「イタッ!何する【さっきから聞いていれば、お前何様のつもりだ?】
「ちょっと!私が喋ってるのに遮ら【世界は自分中心に回っているとでも?自分が一番可愛いとでも思っているのか?とんだめでたい頭だな】
「どういう意味【化粧は濃い香水も匂いがキツくてクサイ喋り方も気持ち悪い。お前みたいな自己中心女俺は嫌いだ。2度と傲慢な態度取るなわかったかドブス女】
冷たく蔑んだ目で睨み、言い放つと興味を失せたのかさっさと姫美ちゃんから離れた。
「(………何よ。何よ何よ何よ!!?アンタこそ何様よ!?私の言葉遮って結局最後まで言わせず、あげくこの私がドブスだって!!!それにあの目!!ムカついてるのに…イラついてるのに…なのに、何で…
もっと…イジめられたい…///)」
姫美ちゃんの頬が赤く染まり、物欲しげな表情で廉瓜を見つめる。
「「「(落ちたーーー!!!)」」」
「Σ姫美ちゃん!!Mの顔になっておるぞ!!」
姫美ちゃんの様子など気にもせず(というか気付いてない)廉瓜はオカキ達に攻撃を仕掛けようとする。
_