奥義18 新皇帝決定戦―前編―
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コースの番人が倒れた為後方からドアが開く音がした。
【おいしいところを持っていったな、アイツ】
『そうだね。(助かったけど)』
【この場から離れて行くぞ。アイツもいつ俺達を襲うかわからねぇからな】
『う、うん』
「ねぇ」
出口に向かおうとする華蓮を詩人が呼び止めた。
フードを被ってるから大丈夫かなと心配しつつ華蓮はゆっくり振り向く。
『…何?』
「キミ、どこかで会った?何かそんな気がするんだけど」
『気のせいじゃないかな?アナタと会ったことなんてまったく覚えがないから』
「…そうか…。(気のせいか…。)
ねぇ、よかったらボクと手を組まない?」
『! 手を…組む?』
突然の詩人の申し出に訝しがる。
「そう。キミこのコースの番人を追いつめてたでしょ?ということはキミもそれなりに実力があるってわけだ。
ボクと手を組めば新皇帝になるのも夢じゃないと思うんだけど」
すぐに断ろうと口を開きかけたが言葉が出ない。
詩人と一緒にいれば安全ではないだろうかと迷ってしまったからだ。
だがその迷いはこの声を聞いて吹っ飛んだ。
【華蓮、断れ。敵の言うことなんてあてにならないし、新皇帝になれるのは1人だけだ。途中裏切られるのが目に見えてる。
それに、お前が一緒にいたいのは、アイツ
アイツ
『……うん、そうだよね。
悪いけど断る。もう組む相手は決まってるんでね』
そう言うと詩人に背中を向けて一直線に走り出した。
「…あーあ、行っちゃった。この大会、キミが思ってるほど甘くはないよ。ボクと手を組まなかったこと後悔するよ?」
詩人の呟きに気付かずただ走り、そしてようやく出口を抜けた華蓮。
目を開ければ多くの敵がいることに思わず足がすくみそうになる。
『(こんなにたくさん…!さっきみたいな番人を倒して抜けてきたの?)』
【とりあえずここから離れろ。後からアイツが来る】
『あ、そうだね』
アイツとは詩人を指しており、そのことは華蓮もわかっていたのでその場から離れ、適当に建物の角に隠れた。
『(ボーボボ達、どこにいるのかな…)』
「ハッハッハ!よくぞ死のルートを突破してきたな!」
『Σ!』
突然上から声が聞こえ、見上げればマイクを持ったツル・ツルリーナ4世がそこにいた。
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