奥義17 新皇帝決定戦―序章―
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【お前が
『わ、わかった』
すると急に意識が浮上したように感じ、目を瞬きした瞬間眩しさが目に入った。
思わず手を翳して目を細める。
『…ここは…?』
「目が覚めたか?嬢ちゃん」
『Σダチョウ!!』
やけに決め顔で振り向くダチョウに驚く華蓮。
「安心しなせぇ。嬢ちゃんはボーボボの旦那が戻ってくるまであっしが護らしていただきやす」
『ちょっと待って!あたしは……』
【口で言ってもムダだ。こういう場合は実力行使だ】
『え?』
すると体が勝手に動き、小刀を抜いてダチョウの首に刃を当てる。
急な行動を取る華蓮にダチョウは足を止めて驚いた顔で振り向く。
「な、何をするんですか!?」
『い、いやこれは…』
【今から俺が言うことを言え。
マルハーゲ帝国新帝王決定戦の会場に連れていけ】
『……手荒なことをしてごめんなさい。けどお願い、マルハーゲ帝国新帝王決定戦の会場に連れてって』
【さもなくば首を斬る】
『さもなくば首を斬る。Σって何言ってんの!?』
「Σいや嬢ちゃんが言ったんでしょ!!」
華蓮の意思とは関係無く小刀を持つ手をより首に近付ける。
『ちょ、ちょっと!』
【いいから黙ってろ】
「わ、わかりやした!連れていきやす!!ですからこの物騒なのを仕舞って!!」
【もし違うところに行こうとしたら翼を斬り落とす】
『(え、言うの?)
も、もし違うところに行こうとしたら翼を斬り落とす』
「は、はいぃぃ!!!」
こうしてダチョウを脅し、華蓮は新帝王決定戦が開かれるエジプトへと着いた。
『ここが…』
【すでに戦った跡があるな】
「本当に行くんですかい?」
『うん。この気持ちだけは、自分の意思で決めたことだから』
「…分かりやした。嬢ちゃんがそこまで言うのならあっしはもう何も言いません。そのかわりこれを付けてってください」
ダチョウが渡してきたのは黒いローブ。
「これで顔を隠してください。これなら正体が簡単にバレることはないでしょ」
『…いろいろとありがとう。あと脅しちゃってごめんね』
柔らかい笑みを浮かべたあとローブを羽織りフードを頭に被る。
華蓮の笑顔に目を奪われたダチョウは固まってしまった。
「(これは……ボーボボの旦那が護りたがる筈だ)」
ダチョウは顔を下に向けてやれやれと首を振り、その場から去った。
続く