奥義17 新皇帝決定戦―序章―
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気が付くと真っ暗なとこにいた。
回りは真っ暗なのに、自分の姿だけはハッキリと見える。
ここはどこだろ?
【気が付いたか】
『Σ誰?』
声を掛けられ、振り向けば灰色の髪を後ろの下の方に一纏めした青年がそこにいた。
しかし何故か顔は闇に覆われたように暗くハッキリと見えない。
だがその声は何度か聞いた事がある。
『アナタは……もしかしていつもあたしを助けてくれてる人…なの?』
【そうだな】
『あたしがここにいるのは、アナタの仕業?』
【いや、ここはお前の意識の中だ】
『…え?え?な、何で……何であたしの意識の中にアナタが』
【そんなことより】
華蓮の質問を青年は遮り、語り出す。
【お前は毛狩り隊に狙われてる身な為
今回の戦いは離脱されたようだ】
『! そんな…。
……けど、これでよかったのかも』
急にしんみりな顔になった華蓮。
青年はただ黙って華蓮の話を聞く。
『あたしが行ったところで何の役にも立たないし、邪魔になっちゃうのは目に見えてる。
これで、よかったんだ……』
【………本当にそう思ってるのか?】
『え?』
話を聞き終えたところで青年が訊いてきた。
【そんな簡単に見切りが付けられるほど、お前はそんな弱いヤツだったのか?】
『……何言ってるの…?あたしのこと何も知らないくせに…!』
【知ってる】
『!』
【お前はどんな状況でも諦めず、どんな危地でも自分の身も省みず仲間を護ろうと前に出る、いつも一生懸命で仲間思い。そういう強いヤツだと俺は知っている】
『Σ―――!!』
まさかそこまで言われるとは思っておらず、言葉が詰まった。
【もう一度訊く、お前はこのままでいいのか?】
表情は分からないがその声に真剣さがあり、その声に華蓮は自分の本当の気持ちを吐き出したいと感じた。
『………行きたい。あたしも…ボーボボ達と一緒に行きたい。例え足手まといになろうと、みんなと一緒に、これからもずっと一緒にいたい!!』
その気持ちに、青年は嬉しそうに微笑んだように感じた。
【じゃあ、行くぞ】
『え?行くって、新帝王決定戦の会場に?でもどうやって?』
【コイツに聞き出す】
『コイツ?』
【お前は今ダチョウの背中に背負わされてヤツらからどんどん離れさせられてる】
『Σあたし今ダチョウに背負わされてるの!?』
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