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『.........』
今私が口を開くとすれば。疲れたという言葉しかでないでしょう。
心読み君と命懸けの鬼ごっこをした後、寮の談話室へ逃げ込むように向かった訳ですが。
笑う鬼の申し子、心読み君ときたら...っ。隙あらば、私の首を狩ろうと延々と狙うわ狙う。
それから逃れるのに必死で、正直ハロウィンパーティーの出来事が思い出せません。
今はパーティーも終わって、私こと早瀬は自分の部屋のベッドに根を生やしつつあります。
つ、疲れて動きたくない...。少ししか年違わないのに、何あの冗談みたいな体力。
本当に疲れた...。
あー、でも喉が渇いたからちょっとお水が飲みたいです...。
あまりにも動くのが面倒くさくて、転がりながらベッドから落下。明日は絶対筋肉痛になりそうです...。それを指差して笑いそうだなー心読み君は。
そんな事を考えながら、コップを手にした時です。
『ひ...っ!?』
部屋にコップが砕けるガラス音が、やたら響いたように感じました。
足元には、割れたコップ。
...そう。コップとしての役割を終えた物体。
終わり。
死。
終焉。
『え...っ、え...っ?』
まるでインクがじわりと染みていくように、じわじわと広がっていく嫌な気持ち。
気持ち悪いぐらいにうるさい心臓。
涙でかすむ視界。
でも、かすんでも見える。
足元に散らばっているコップだった物。
そう。私は。
コップに触れた瞬間、視たんだ。
今と同じ光景を。
つまり、私の、アリスが、
『な、何でぇ...っ?』
情けなく震えた声が響いても、答えてくれる人なんていない。
パニックになりそうなのを何とか抑えて、自分の手首を見てみると...。
鳴海先生から貰ったアリス制御装置が無いのに気が付いて。
『...っ!』
探さなきゃ。気が付いたら、ドアを乱暴に開けて転がるように走ってた。
探さなきゃ探さなきゃ。
あれが無かったら私は...狂ってしまいそうになる。
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