クロガネの街で
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(心はキャパオーバー寸前だったようです)
...誰かが私に話しかけてる気がする。もやがかかったみたいに、声も、顔もよく見えません。でも...
ーそうやって誤魔化してばっかいると、いつか分かんなくなっちゃうぞ?自分が本当に思ってる事...ー
いつも、そうやって。私の心配をして、頭を撫でてくれる。姿は見えないけれど、分かった。あなたは...
『...せんぱ...い』
「気が付いたか?」
『...んぇ?』
視界も頭もモヤっとしていて、何がなんだかよく分かりません。
頭にそっと触れてる黒髪のシルエットさんは、想像してたよりも何か...髪が、ツンツンしてる気が...。
『...ん、え、あれ。私...どうしたんでしたっけ』
「無理に起きるなよ。まだ寝てろって。覚えてるか?お前、俺のジム戦の最中に熱出して倒れちゃったんだ」
『...サトシさん?』
「うん?」
『サトシさんだ』
「そこからなのかよ?」
「ピィカァー...」
「ニィーァっ」
懐かしい夢を見たせいなのか。優しく触れる手が似ていたからなのか。どうやら人違いをしてしまったようです。
そうでした...。ここは学園...元いた場所では無かったんでしたっけ。
段々と意識がハッキリしてきた所で、倒れた時の事を思い出して...止められたのに勢いよく体を起こしてしまいました。
『そうだ...そうですよ!ジム戦は!?ごご、ごめんなさい、私、めっちゃ悪いタイミングでどうして倒れたりなんか...っ!』
「だーかーら、寝てろって!まだ熱あるんだから」
『大丈夫です、自分の体調の鈍感さには定評があります。それこそ倒れるまで自分でも気が付きませんから』
「大丈夫じゃないだろそれ!?」
『何なら点滴がお友達な時も...でなくて!それよりもジム戦どうなったんですかっ?』
「逆にそれよりも、俺はユカの普段の体調管理具合が気になるんだけど...。取り合えず、勝ったよ」
『良かったです...!ほんと、すみません...私ってば何て迷惑なタイミングで』
ベッド上で土下座‥は、流石に止められそうだったので。首がもげる勢いでペコペコ頭を下げたのですけど。
じとっとした視線を向けられてしまう辺り、謝罪は受け入れられていない様子です。ピンチ。
「何でなんだろうな。言ってくれればいいのに。むしろ、言って欲しいのに」
『そ、そのぅ‥まさか、倒れちゃうまでとは、自分でも思わず‥本当、申し訳ないです』
「だからそれを言えって‥あーもー。ユカの信頼を得るのはバトルで勝つより難しいなー」
『うぅぅ‥あ、呆れてます、よね‥』
昔から、どうにも自分の気持ちを言葉にするのが苦手で。私こと早瀬は、相手をもどかしい気持ちにさせてしまう事がしばしばあるようなのです。
サトシさんも、そうなのでしょうか。目元がじわりとしそうです。
「別にあきれないさ。俺も旅を始めた頃は失敗ばっかりだったし」
『そうなんですか?』
「あぁ。初日に仲間の自転車大破させちゃったなー」
『何がどうなったらそんな展開に‥?』
思っていたよりもバイオレンスな展開な上、現状もそんなに変わらなくないですかね‥?
例えばロクデナシ団のロボットの爆発に、巻き込まれそうになったりなったりして。今後の身の上を考えると、軽く震える。やだ怖い。
「俺さ、目の前の事に夢中になるとこう、うぉー!ってなっちゃって、突っ走っちゃうんだよなぁ」
『語彙力崩壊してますけど、言わんとする事は分かります』
えぇ。身を持って体験しているのでね。
「だからそうなっちゃう時があると思うけどさ。でも、ちゃんと聞くようにするからな」
『えと‥何をです?』
「ユカの気持ち。楽しいーとか、お腹空いてるとか!しんどい、とかさ。自分から言いづらいんだったら、俺から聞く。そしたらちゃんと‥答えてくれるよな?」
『サトシさん‥』
じっと真剣に私を見ているその人は。
私を馬鹿にするのでも、呆れるのでもなく。ありのままを受け入れてくれて、つまづいてしまったら一緒に考えてくれているようなのです。
本気で泣かしにかかってきているようです。この人。気合いで我慢してみせましょう。
『‥はい。善処、します』
「よし!じゃぁ約束な!」
『でも‥どうして、そこまでして?』
「そりゃぁ仲間だから!あと、ユカの保護者!」
『あぁ‥ありましたね、そういえば。そんな設定』
「何だよその言い方ー」
言い得て妙ですけど。確かに保護者ポジだと自称しているからこそ、ここまで気を回してくれているんですかね。
だが彼が保護者とか納得出来ないという思いと一緒に。何やら少し、がっかりしてしまった気持ちがあったような気がするんですけど‥はて。何故でしょうかね。
「何だよユカ?首なんかかしげちゃって」
『あ‥いえ、その。そういえば、タケシさんとヒカリさんの姿が見えないと思って』
「そろそろ次の街に向かう予定だからさ。買い出しに行ってる」
そんな話がフラグになったのか、部屋の外からポチャポチャ、ウソウソといった鳴き声やら、人の気配がしました。これは‥お説教、第2ラウンドでもありますかね。
(夢で見た、いつか先輩に言われたあの忠告。その意味をしっかりと考えていれば、もっと何か違っていたのかもと。後になってからも、今だにそう思います)
。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
漫画版の携帯獣さんでは、初回でカスミの自転車大破させてました。ひゃくまんえんの。その設定やらキャラが懐かしすぎた。
...誰かが私に話しかけてる気がする。もやがかかったみたいに、声も、顔もよく見えません。でも...
ーそうやって誤魔化してばっかいると、いつか分かんなくなっちゃうぞ?自分が本当に思ってる事...ー
いつも、そうやって。私の心配をして、頭を撫でてくれる。姿は見えないけれど、分かった。あなたは...
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『...せんぱ...い』
「気が付いたか?」
『...んぇ?』
視界も頭もモヤっとしていて、何がなんだかよく分かりません。
頭にそっと触れてる黒髪のシルエットさんは、想像してたよりも何か...髪が、ツンツンしてる気が...。
『...ん、え、あれ。私...どうしたんでしたっけ』
「無理に起きるなよ。まだ寝てろって。覚えてるか?お前、俺のジム戦の最中に熱出して倒れちゃったんだ」
『...サトシさん?』
「うん?」
『サトシさんだ』
「そこからなのかよ?」
「ピィカァー...」
「ニィーァっ」
懐かしい夢を見たせいなのか。優しく触れる手が似ていたからなのか。どうやら人違いをしてしまったようです。
そうでした...。ここは学園...元いた場所では無かったんでしたっけ。
段々と意識がハッキリしてきた所で、倒れた時の事を思い出して...止められたのに勢いよく体を起こしてしまいました。
『そうだ...そうですよ!ジム戦は!?ごご、ごめんなさい、私、めっちゃ悪いタイミングでどうして倒れたりなんか...っ!』
「だーかーら、寝てろって!まだ熱あるんだから」
『大丈夫です、自分の体調の鈍感さには定評があります。それこそ倒れるまで自分でも気が付きませんから』
「大丈夫じゃないだろそれ!?」
『何なら点滴がお友達な時も...でなくて!それよりもジム戦どうなったんですかっ?』
「逆にそれよりも、俺はユカの普段の体調管理具合が気になるんだけど...。取り合えず、勝ったよ」
『良かったです...!ほんと、すみません...私ってば何て迷惑なタイミングで』
ベッド上で土下座‥は、流石に止められそうだったので。首がもげる勢いでペコペコ頭を下げたのですけど。
じとっとした視線を向けられてしまう辺り、謝罪は受け入れられていない様子です。ピンチ。
「何でなんだろうな。言ってくれればいいのに。むしろ、言って欲しいのに」
『そ、そのぅ‥まさか、倒れちゃうまでとは、自分でも思わず‥本当、申し訳ないです』
「だからそれを言えって‥あーもー。ユカの信頼を得るのはバトルで勝つより難しいなー」
『うぅぅ‥あ、呆れてます、よね‥』
昔から、どうにも自分の気持ちを言葉にするのが苦手で。私こと早瀬は、相手をもどかしい気持ちにさせてしまう事がしばしばあるようなのです。
サトシさんも、そうなのでしょうか。目元がじわりとしそうです。
「別にあきれないさ。俺も旅を始めた頃は失敗ばっかりだったし」
『そうなんですか?』
「あぁ。初日に仲間の自転車大破させちゃったなー」
『何がどうなったらそんな展開に‥?』
思っていたよりもバイオレンスな展開な上、現状もそんなに変わらなくないですかね‥?
例えばロクデナシ団のロボットの爆発に、巻き込まれそうになったりなったりして。今後の身の上を考えると、軽く震える。やだ怖い。
「俺さ、目の前の事に夢中になるとこう、うぉー!ってなっちゃって、突っ走っちゃうんだよなぁ」
『語彙力崩壊してますけど、言わんとする事は分かります』
えぇ。身を持って体験しているのでね。
「だからそうなっちゃう時があると思うけどさ。でも、ちゃんと聞くようにするからな」
『えと‥何をです?』
「ユカの気持ち。楽しいーとか、お腹空いてるとか!しんどい、とかさ。自分から言いづらいんだったら、俺から聞く。そしたらちゃんと‥答えてくれるよな?」
『サトシさん‥』
じっと真剣に私を見ているその人は。
私を馬鹿にするのでも、呆れるのでもなく。ありのままを受け入れてくれて、つまづいてしまったら一緒に考えてくれているようなのです。
本気で泣かしにかかってきているようです。この人。気合いで我慢してみせましょう。
『‥はい。善処、します』
「よし!じゃぁ約束な!」
『でも‥どうして、そこまでして?』
「そりゃぁ仲間だから!あと、ユカの保護者!」
『あぁ‥ありましたね、そういえば。そんな設定』
「何だよその言い方ー」
言い得て妙ですけど。確かに保護者ポジだと自称しているからこそ、ここまで気を回してくれているんですかね。
だが彼が保護者とか納得出来ないという思いと一緒に。何やら少し、がっかりしてしまった気持ちがあったような気がするんですけど‥はて。何故でしょうかね。
「何だよユカ?首なんかかしげちゃって」
『あ‥いえ、その。そういえば、タケシさんとヒカリさんの姿が見えないと思って』
「そろそろ次の街に向かう予定だからさ。買い出しに行ってる」
そんな話がフラグになったのか、部屋の外からポチャポチャ、ウソウソといった鳴き声やら、人の気配がしました。これは‥お説教、第2ラウンドでもありますかね。
(夢で見た、いつか先輩に言われたあの忠告。その意味をしっかりと考えていれば、もっと何か違っていたのかもと。後になってからも、今だにそう思います)
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漫画版の携帯獣さんでは、初回でカスミの自転車大破させてました。ひゃくまんえんの。その設定やらキャラが懐かしすぎた。