コトブキの街で
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(その理由とは)
応戦してきたらどうしようかと思ったのですが。病み上がりのポケモンにバトルをさせたくなかったのか、コジロウさんは尻尾巻いて逃げて行ってくれました。
完全でまかせだったので、本当に良かったです。サトシさんは今だに戻って来ません。混んでいるのでしょうか...。
それにしても...。
『中々...いえ、大分混沌とした過去を背負った方でしたね...』
「ニァー?」
思春期を大分ややこしい方向に拗らせて(現在進行形)いそうなのも、そうなんですが。
出だしの数行だけで、突っ込み所が満載だったのがまた凄すぎるというか。
チャリンコ暴走族って。しかも補助輪て。あんた。
本当、よく突っ込みを我慢できましたよ。グッジョブ私。もし撃退出来ていなかったら、話が切れなくなる所でした...。
「ニァ」
『うん?エネさん、どうかしたんですか』
耳をピクリと動かしたエネさんは、とある方向をジッと見ています。
背後なのでよく見ていませんでしたけど。茂みの奥は、ちょっとした林になっていますね。まさしくエネさんが見ているのはその方向だったりします。
もしかしたら何か聞こえたのかもしれません。人間より何倍も聴覚が良いでしょうから。多分。
「ニァ!」
『えっ!?エネさん、ちょっと待って下さい!何処に行くんですか!』
咄嗟の事だったので、反応がワンテンポ遅れてしまいました。
姿を見失わないよう追いかけていく度に、林の奥へと進んで行ったのですが。すぐにひらけた場所に出ました。そこには複数の人影が見えたのですが。
「ニァ!」
『あれは...シンジさん、ですか』
その傍らには、そこそこ使えると彼が判断してゲットしたリングマというポケモンがいました。
そして少し離れた場所に何かが倒れています。エネさんはそこへ向かって走っていたようです。その何かとは。
『サル...?何て名前でしたっけ。いえ、それよりもどうしてボロボロに...』
「行け、リングマ。もう一度ヒコザルに気合い玉だ」
『え...っ!?』
エネさんが急に駆けて行った訳が分かったような気がしました。もしかしたら悲鳴が、耳に届いたのかもしれません。シンジさんの発言からして、繰り返しあの攻撃を受けていたみたいですから。
エネさんは倒れてピクリとも動かないポケモンの前に立ちはだかって、動こうともしないのです。守るように。
...この後の一瞬の出来事は、頭で考えるよりも、体が先に動いていたように思います。
『出てきて下さい!メタさん!』
「メタ...モ~ン?」
『あなた何にでも変身出来るんですよね!?だったらあのデカグマに変身して!それであの元気玉っぽいの真似して打って!相殺して下さい!』
「メタ~...モーン!」
「何...!?」
気の抜ける...正直、間抜けな顔だなと思った事を謝罪しましょう。やる時はちゃんとそれに応えてくれるようです。私がエネさんと初めてゲットしたポケモンは。
焦ってしまって曖昧な指示になってしまったけれど。理解してくれた上に、周囲に被害が及ばないようにちゃんと技を打ち消してくれました。
「おい...なんだお前は」
『ひっ。わわ、私は...ただ、その』
「関係のない奴は引っ込んでいろ!邪魔をするな!」
『ごご、ごめんなさ...っ』
ほっとしたのもつかの間。シンジさんに怒鳴られてしまいました。
思わず後ずさってしまいましたけど、それをいさめるようなエネさんの鳴き声が聞こえました。
...そう。そう、ですよね。私達は。間違ったことは、していない筈です。
『き、急に横槍を入れてしまった事は謝ります。すみません。でもあなたのポケモン、気を失っていて...これ以上続けるのは』
「だから何だ」
『は...?』
「気を失ったぐらいで何だと言うんだと言っている」
『それ、は...意識を失う程の怪我を負っても、特訓を続けるという意味、ですか...?』
「チッ...。もう止めだ。興が冷めた」
『ま...っ、待って下さい!』
「...っ!?」
吐き捨てるように出されたその言葉は、冷たさしか感じられません。
それを目の当たりにするだけでも十分恐いです。でも。その先に、まだ言葉が続くのだとしたら。言わせたくなかったし、聞きたくもなかったのです。
だから勢い余って、シンジさんの腕にしがみついてしまいました...。何やってるんですか私。泣きたい。彼も予想外だったのか固まってしまったし。
「おい。お前...腕に」
『あぁの、あの!そう!薬!私、持っていて!せめて手当てを...って、あぁぁぁあ!?どど、どうしよう!私、公園のベンチに荷物丸ごと置いてきちゃいました...!』
「ニァ...」
『あ、ちょっ!言葉のボキャブラリーがニァしかないからって、雰囲気的に呆れてるのぐらいは分かるんですからね!だって仕方ないじゃないですか、エネさんが急に走って行っちゃったから、っ痛い!?』
「キズグスリぐらいなら持ってる」
『は...え?』
「手当てをするなら早くしろ」
『え...と。あ、ありがとうゴザイマス?』
ゴツンと頭の上から固い音がしました。多分キズグスリだと思われるのですが。
何で私お礼を言っているんでしょう。おかしくないですか。そもそもそこで倒れてるポケモンってあなたのじゃ...。いや確かに手当ては買ってでたけれども。
実際に口に出すのは恐ろしいので、そんな脳内一人突っ込みを繰り出しつつも手当てを始めます。そうでなきゃ、この沈黙に緊張し過ぎて間もなく何かやらかしそう。
「お前のそのポケモン...」
『シンジさんは...』
「『......』」
「何だ」
『へぁっ!?あ、いえっ、そのっ!そちらから!お先に!』
「二度同じ事を言わせる気か」
『私は!その!誉められて伸びるタイプなんです!』
とにかく沈黙から脱出したくて、特に何も考えずに口を開いたらタイミング悪すぎでした。
ただでさえも目付きの悪い方にガン飛ばされて、ビビり度が最大まで上がった私はやらかしましたよ。
何言ってんだコイツと、口に出さずとも顔見るだけでもそう言いたいんだと分かります。でも私が一番それを問いたい。何やってるんですか私。号泣したい。
『わ、私。その。ポケモンの事は全然分からないんですけど...。人それぞれに個性があるように、ポケモンもそうなんだなって思って。
シンジさんのこの...えっと。サルさん(結局名前でしたっけ)。
ビシバシやるスパルタよりも、ゆとり教育な方針で伸び伸びやった方が合っていそうだなと。えっと、つまり』
「コイツをどうしようが俺の勝手だ」
『......』
エネさんが寄り添っているサルさんは、今だに目が覚める気配はないです。こんなに傷だらけになっても、期待に応えようと頑張っているのに。
シンジさんの声は、やっぱり冷たくて。
『...シンジさんは、一体何を目指しているんですか。それはポケモンが一緒じゃないと駄目なものなんですか』
「おい。まだ変身を解かないお前の間抜けなポケモンはいつから育てているんだ」
『私の渾身の話はスルーですね分かります』
しかも何の脈絡もない。もしかしてさっき言いかけた話ですかね。これ。
ふと視線をズラすと、つぶらな瞳のクマがぼんやりとまだつっ立っていました。これは間抜けとは酷いと言い返せません。全く。飼い主の顔を見てみたいものですね。本当に。
『メタさんはこの街に来る直前に、エネさんと初ゲット致しました』
「お前...新人トレーナーなのか」
『まぁ...その。成り行きといいましょうか』
「そのメタモンはバトルセンスがある」
『...はい?』
「同等の技をぶつけて打ち消すだなんて、簡単に出来ることじゃない。変身をまだ続けられている辺り、持久力もありそうだ...間抜けだがな」
『えぇと...。何か色々アドバイスっぽいものをくれるのは、手当てのお礼だったりします?』
めっちゃ嫌そうな顔されました。
どうやら激しく見当違いだったみたいです。ヤバいですね。地雷踏み抜きました。
「お前の手持ちはまだ二体なのか」
『え?えぇ、そうですけど...別にこれ以上お供を増やすつもりは、』
「三体揃ったら俺とバトルをしろ」
『何がどうなったらそうなるんです!?トレーナー同士の初バトルの相手がシンジさんとか、トラウマ以外に何も残りそうにないんですけど!』
「起きたか、ヒコザル。ならさっさと次の街へ向かうぞ」
『シンジさんといい、ここの人達スルースキル高すぎるでしょ!?』
しかもこの俺様系傍若無人っぷりは、いつも私を燃やそうとする学園のあの人を連想させます。
それこそ全てをスルーする勢いでその場を去ろうとしていたので、全力でやるせない思いを叫んでいたら。
まさかの足を止めてこちらを向き直る展開に。わ、私、まさかここでもうっかり燃やされちゃうんですか...!?
「おい」
『すみませんでした!!』
「どうして俺の名前を知ってる」
『だからレアは止めて、せめてミディアムに...て。え。え?な、名前?あの、サトシさんと一緒に何度か会って、ます...よね?』
「お前...アイツと一緒に旅してるのか」
発言どころか、存在自体がスルーされている事が発覚しました。
怒っていた訳じゃないのを素直に喜べない、このやるせない気持ちは一体。
「名前」
『はい?』
「名前を聞いておいてやる」
『へ...っ。あ、あの。早瀬...じゃなくって。えと、由香です』
「ユカ。次に会う時までには、せいぜいその間抜けなポケモンの間抜け面を少しでもマシにしておく事だな」
最後にとんでもない無茶難題を吹っ掛けて、シンジさんは去って行ってしまいました。横を見ると、何を考えているのか全く読めないつぶらな瞳のクマ。...これ普通に無理ゲーってやつじゃないですか?
応戦してきたらどうしようかと思ったのですが。病み上がりのポケモンにバトルをさせたくなかったのか、コジロウさんは尻尾巻いて逃げて行ってくれました。
完全でまかせだったので、本当に良かったです。サトシさんは今だに戻って来ません。混んでいるのでしょうか...。
それにしても...。
『中々...いえ、大分混沌とした過去を背負った方でしたね...』
「ニァー?」
思春期を大分ややこしい方向に拗らせて(現在進行形)いそうなのも、そうなんですが。
出だしの数行だけで、突っ込み所が満載だったのがまた凄すぎるというか。
チャリンコ暴走族って。しかも補助輪て。あんた。
本当、よく突っ込みを我慢できましたよ。グッジョブ私。もし撃退出来ていなかったら、話が切れなくなる所でした...。
「ニァ」
『うん?エネさん、どうかしたんですか』
耳をピクリと動かしたエネさんは、とある方向をジッと見ています。
背後なのでよく見ていませんでしたけど。茂みの奥は、ちょっとした林になっていますね。まさしくエネさんが見ているのはその方向だったりします。
もしかしたら何か聞こえたのかもしれません。人間より何倍も聴覚が良いでしょうから。多分。
「ニァ!」
『えっ!?エネさん、ちょっと待って下さい!何処に行くんですか!』
咄嗟の事だったので、反応がワンテンポ遅れてしまいました。
姿を見失わないよう追いかけていく度に、林の奥へと進んで行ったのですが。すぐにひらけた場所に出ました。そこには複数の人影が見えたのですが。
「ニァ!」
『あれは...シンジさん、ですか』
その傍らには、そこそこ使えると彼が判断してゲットしたリングマというポケモンがいました。
そして少し離れた場所に何かが倒れています。エネさんはそこへ向かって走っていたようです。その何かとは。
『サル...?何て名前でしたっけ。いえ、それよりもどうしてボロボロに...』
「行け、リングマ。もう一度ヒコザルに気合い玉だ」
『え...っ!?』
エネさんが急に駆けて行った訳が分かったような気がしました。もしかしたら悲鳴が、耳に届いたのかもしれません。シンジさんの発言からして、繰り返しあの攻撃を受けていたみたいですから。
エネさんは倒れてピクリとも動かないポケモンの前に立ちはだかって、動こうともしないのです。守るように。
...この後の一瞬の出来事は、頭で考えるよりも、体が先に動いていたように思います。
『出てきて下さい!メタさん!』
「メタ...モ~ン?」
『あなた何にでも変身出来るんですよね!?だったらあのデカグマに変身して!それであの元気玉っぽいの真似して打って!相殺して下さい!』
「メタ~...モーン!」
「何...!?」
気の抜ける...正直、間抜けな顔だなと思った事を謝罪しましょう。やる時はちゃんとそれに応えてくれるようです。私がエネさんと初めてゲットしたポケモンは。
焦ってしまって曖昧な指示になってしまったけれど。理解してくれた上に、周囲に被害が及ばないようにちゃんと技を打ち消してくれました。
「おい...なんだお前は」
『ひっ。わわ、私は...ただ、その』
「関係のない奴は引っ込んでいろ!邪魔をするな!」
『ごご、ごめんなさ...っ』
ほっとしたのもつかの間。シンジさんに怒鳴られてしまいました。
思わず後ずさってしまいましたけど、それをいさめるようなエネさんの鳴き声が聞こえました。
...そう。そう、ですよね。私達は。間違ったことは、していない筈です。
『き、急に横槍を入れてしまった事は謝ります。すみません。でもあなたのポケモン、気を失っていて...これ以上続けるのは』
「だから何だ」
『は...?』
「気を失ったぐらいで何だと言うんだと言っている」
『それ、は...意識を失う程の怪我を負っても、特訓を続けるという意味、ですか...?』
「チッ...。もう止めだ。興が冷めた」
『ま...っ、待って下さい!』
「...っ!?」
吐き捨てるように出されたその言葉は、冷たさしか感じられません。
それを目の当たりにするだけでも十分恐いです。でも。その先に、まだ言葉が続くのだとしたら。言わせたくなかったし、聞きたくもなかったのです。
だから勢い余って、シンジさんの腕にしがみついてしまいました...。何やってるんですか私。泣きたい。彼も予想外だったのか固まってしまったし。
「おい。お前...腕に」
『あぁの、あの!そう!薬!私、持っていて!せめて手当てを...って、あぁぁぁあ!?どど、どうしよう!私、公園のベンチに荷物丸ごと置いてきちゃいました...!』
「ニァ...」
『あ、ちょっ!言葉のボキャブラリーがニァしかないからって、雰囲気的に呆れてるのぐらいは分かるんですからね!だって仕方ないじゃないですか、エネさんが急に走って行っちゃったから、っ痛い!?』
「キズグスリぐらいなら持ってる」
『は...え?』
「手当てをするなら早くしろ」
『え...と。あ、ありがとうゴザイマス?』
ゴツンと頭の上から固い音がしました。多分キズグスリだと思われるのですが。
何で私お礼を言っているんでしょう。おかしくないですか。そもそもそこで倒れてるポケモンってあなたのじゃ...。いや確かに手当ては買ってでたけれども。
実際に口に出すのは恐ろしいので、そんな脳内一人突っ込みを繰り出しつつも手当てを始めます。そうでなきゃ、この沈黙に緊張し過ぎて間もなく何かやらかしそう。
「お前のそのポケモン...」
『シンジさんは...』
「『......』」
「何だ」
『へぁっ!?あ、いえっ、そのっ!そちらから!お先に!』
「二度同じ事を言わせる気か」
『私は!その!誉められて伸びるタイプなんです!』
とにかく沈黙から脱出したくて、特に何も考えずに口を開いたらタイミング悪すぎでした。
ただでさえも目付きの悪い方にガン飛ばされて、ビビり度が最大まで上がった私はやらかしましたよ。
何言ってんだコイツと、口に出さずとも顔見るだけでもそう言いたいんだと分かります。でも私が一番それを問いたい。何やってるんですか私。号泣したい。
『わ、私。その。ポケモンの事は全然分からないんですけど...。人それぞれに個性があるように、ポケモンもそうなんだなって思って。
シンジさんのこの...えっと。サルさん(結局名前でしたっけ)。
ビシバシやるスパルタよりも、ゆとり教育な方針で伸び伸びやった方が合っていそうだなと。えっと、つまり』
「コイツをどうしようが俺の勝手だ」
『......』
エネさんが寄り添っているサルさんは、今だに目が覚める気配はないです。こんなに傷だらけになっても、期待に応えようと頑張っているのに。
シンジさんの声は、やっぱり冷たくて。
『...シンジさんは、一体何を目指しているんですか。それはポケモンが一緒じゃないと駄目なものなんですか』
「おい。まだ変身を解かないお前の間抜けなポケモンはいつから育てているんだ」
『私の渾身の話はスルーですね分かります』
しかも何の脈絡もない。もしかしてさっき言いかけた話ですかね。これ。
ふと視線をズラすと、つぶらな瞳のクマがぼんやりとまだつっ立っていました。これは間抜けとは酷いと言い返せません。全く。飼い主の顔を見てみたいものですね。本当に。
『メタさんはこの街に来る直前に、エネさんと初ゲット致しました』
「お前...新人トレーナーなのか」
『まぁ...その。成り行きといいましょうか』
「そのメタモンはバトルセンスがある」
『...はい?』
「同等の技をぶつけて打ち消すだなんて、簡単に出来ることじゃない。変身をまだ続けられている辺り、持久力もありそうだ...間抜けだがな」
『えぇと...。何か色々アドバイスっぽいものをくれるのは、手当てのお礼だったりします?』
めっちゃ嫌そうな顔されました。
どうやら激しく見当違いだったみたいです。ヤバいですね。地雷踏み抜きました。
「お前の手持ちはまだ二体なのか」
『え?えぇ、そうですけど...別にこれ以上お供を増やすつもりは、』
「三体揃ったら俺とバトルをしろ」
『何がどうなったらそうなるんです!?トレーナー同士の初バトルの相手がシンジさんとか、トラウマ以外に何も残りそうにないんですけど!』
「起きたか、ヒコザル。ならさっさと次の街へ向かうぞ」
『シンジさんといい、ここの人達スルースキル高すぎるでしょ!?』
しかもこの俺様系傍若無人っぷりは、いつも私を燃やそうとする学園のあの人を連想させます。
それこそ全てをスルーする勢いでその場を去ろうとしていたので、全力でやるせない思いを叫んでいたら。
まさかの足を止めてこちらを向き直る展開に。わ、私、まさかここでもうっかり燃やされちゃうんですか...!?
「おい」
『すみませんでした!!』
「どうして俺の名前を知ってる」
『だからレアは止めて、せめてミディアムに...て。え。え?な、名前?あの、サトシさんと一緒に何度か会って、ます...よね?』
「お前...アイツと一緒に旅してるのか」
発言どころか、存在自体がスルーされている事が発覚しました。
怒っていた訳じゃないのを素直に喜べない、このやるせない気持ちは一体。
「名前」
『はい?』
「名前を聞いておいてやる」
『へ...っ。あ、あの。早瀬...じゃなくって。えと、由香です』
「ユカ。次に会う時までには、せいぜいその間抜けなポケモンの間抜け面を少しでもマシにしておく事だな」
最後にとんでもない無茶難題を吹っ掛けて、シンジさんは去って行ってしまいました。横を見ると、何を考えているのか全く読めないつぶらな瞳のクマ。...これ普通に無理ゲーってやつじゃないですか?