act.5
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♯1
只今早瀬由香はナーバスなアンニュイ中です。
久々に泣いたせいか、テンション下降継続中。
あてんしょんぷりーず。
…ヤバい。脳内わけわかめ。
目も腫れぼったい感じがして、何だか眠い気もします…。
求む安らげる静かな空間。
なのに、教室のとある一角はやたら騒がしいです。
どうしたんだろうって…
「うぅーっ、じーちゃーんーっ手紙~~」
まぁ、訪ねるまでもないです。
…じいちゃん、ねぇ。
佐倉さんって、明るいしいい人なんですけど…。
視野が狭い、とでも言うんでしょうか。
家族への気持ちをみんな我慢してこの場にいるのに…。
そんな気持ちを教室で叫んでも悪循環なのに。
…なんて、一人で思いにふけっていると
「届くわけねーだろ」
静かな、でもはっきりと怒りのこもった日向君の声が、佐倉さんを射抜きました。
うん。
佐倉さんの周りを省みない言動に苛立つ日向君に、一票。今日は。
(いつもはどうかってスルーに決まってる)
(私は何処にでもいる一般人…その名もエアー)
「早瀬さん、早瀬さん」
『…何?心読み君』
「棗君、教室出てっちゃったよ」
『はぁ…』
「流架君、今なら一人だよ」
『そーですねー』
「チャーンスっ」
ゴンっ
えぇ。
思わず私、したたかに頭を机にぶつけました。ぶつけてしまいましたとも。
『勘弁して下さい…そのネタ引っ張るの』
「えー。だって実際、二人がどうなのか気になるじゃーん」
だからってそんな露骨にけしかけますかね。普通。
「この前のドッジの時もさ。ほら。パーマが言ってたじゃん。二人で手繋いで」
『わわわっ!過ぎたこと掘り返すのよくないっ若者は明日にときめけ!らしいよ!』
「某青春野球漫画の台詞の事言ってるなら、多分殆ど台詞間違えてるんじゃ」
『に、似たようなもんだって!』
お願いだから話をぶり返さないで!
怖いんです約一名!
敢えて誰かとは言わないけど!
「ここだけの話、今井さんがそのネタすっぱ抜こうとカメラ持ち歩いてるらしいよ~」
『な、ななな…っ何その笑えない情報…っ。お願い冗談だって言って…!』
「あはは~」
ひ、人の不幸をこの人は笑い種にして…っ。
もうやだ…渡る世間は鬼ばかりってきっとこの事だ。
「…元気出た?」
『え?』
「何となく、落ち込んでるような気がしてー。元気無いのかと思って」
ちょっと心配したんだけど。って。
いつもの笑顔で、心読み君はこてんと小首を傾げました。
心配?
……私、を?
「あ、照れてるー」
『なっ!そ、そん、そんなん、じゃ』
「なくないよね~。顔、真っ赤だよーあはは」
『~~っ!』
くそぅ、何なんだよこの人!
何か色々見透かされてる気がして恥ずかしいんですけど!
え、まさか本当に心読まれた?…そんな筈、
「アリス使うまでもないよね~。早瀬さん色々と分かりやす過ぎー」
で す よ ね ~ !
は、恥ずかしい通り越して情けなくなってきました…。
「あれー?席なんて立っちゃって。どーこ逃げるのー?」
『う…っ。え、えとっ。ささ、散歩っ。散歩して、ちょっと気分転換を…』
「そっかー。外の空気に当たって、赤くなった顔冷やしてくるといいよー」
…知らなかった。
情けなさ通り過ぎると、殺気になるんだ。
心読み君の笑顔に見送られて(いや彼はいつも笑顔なんだけど)、私はとぼとぼ教室を後にしたのでした…。
只今早瀬由香はナーバスなアンニュイ中です。
久々に泣いたせいか、テンション下降継続中。
あてんしょんぷりーず。
…ヤバい。脳内わけわかめ。
目も腫れぼったい感じがして、何だか眠い気もします…。
求む安らげる静かな空間。
なのに、教室のとある一角はやたら騒がしいです。
どうしたんだろうって…
「うぅーっ、じーちゃーんーっ手紙~~」
まぁ、訪ねるまでもないです。
…じいちゃん、ねぇ。
佐倉さんって、明るいしいい人なんですけど…。
視野が狭い、とでも言うんでしょうか。
家族への気持ちをみんな我慢してこの場にいるのに…。
そんな気持ちを教室で叫んでも悪循環なのに。
…なんて、一人で思いにふけっていると
「届くわけねーだろ」
静かな、でもはっきりと怒りのこもった日向君の声が、佐倉さんを射抜きました。
うん。
佐倉さんの周りを省みない言動に苛立つ日向君に、一票。今日は。
(いつもはどうかってスルーに決まってる)
(私は何処にでもいる一般人…その名もエアー)
「早瀬さん、早瀬さん」
『…何?心読み君』
「棗君、教室出てっちゃったよ」
『はぁ…』
「流架君、今なら一人だよ」
『そーですねー』
「チャーンスっ」
ゴンっ
えぇ。
思わず私、したたかに頭を机にぶつけました。ぶつけてしまいましたとも。
『勘弁して下さい…そのネタ引っ張るの』
「えー。だって実際、二人がどうなのか気になるじゃーん」
だからってそんな露骨にけしかけますかね。普通。
「この前のドッジの時もさ。ほら。パーマが言ってたじゃん。二人で手繋いで」
『わわわっ!過ぎたこと掘り返すのよくないっ若者は明日にときめけ!らしいよ!』
「某青春野球漫画の台詞の事言ってるなら、多分殆ど台詞間違えてるんじゃ」
『に、似たようなもんだって!』
お願いだから話をぶり返さないで!
怖いんです約一名!
敢えて誰かとは言わないけど!
「ここだけの話、今井さんがそのネタすっぱ抜こうとカメラ持ち歩いてるらしいよ~」
『な、ななな…っ何その笑えない情報…っ。お願い冗談だって言って…!』
「あはは~」
ひ、人の不幸をこの人は笑い種にして…っ。
もうやだ…渡る世間は鬼ばかりってきっとこの事だ。
「…元気出た?」
『え?』
「何となく、落ち込んでるような気がしてー。元気無いのかと思って」
ちょっと心配したんだけど。って。
いつもの笑顔で、心読み君はこてんと小首を傾げました。
心配?
……私、を?
「あ、照れてるー」
『なっ!そ、そん、そんなん、じゃ』
「なくないよね~。顔、真っ赤だよーあはは」
『~~っ!』
くそぅ、何なんだよこの人!
何か色々見透かされてる気がして恥ずかしいんですけど!
え、まさか本当に心読まれた?…そんな筈、
「アリス使うまでもないよね~。早瀬さん色々と分かりやす過ぎー」
で す よ ね ~ !
は、恥ずかしい通り越して情けなくなってきました…。
「あれー?席なんて立っちゃって。どーこ逃げるのー?」
『う…っ。え、えとっ。ささ、散歩っ。散歩して、ちょっと気分転換を…』
「そっかー。外の空気に当たって、赤くなった顔冷やしてくるといいよー」
…知らなかった。
情けなさ通り過ぎると、殺気になるんだ。
心読み君の笑顔に見送られて(いや彼はいつも笑顔なんだけど)、私はとぼとぼ教室を後にしたのでした…。