act.4
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*
折角の休み時間に、何でドッジをしなきゃならんのですか。
…そう思ってる人は、クラスで絶対一人以上はいるはずです。
えぇ。その一人って、当然私の事なんですがね。
でも強制参加の中、先頭切ってボイコットなんて。
そんな悪目立ちする勇気は、私にはとてもありません。
人数がやたら多くて偏っている日向君チームに入って、適当な所で外野へ行って地味にしていよう。
うん。そうしよう!
脳内でそんなシミュレーションをしていたら、乃木君の白いうさぎが彼の腕から離れて跳んでいるのが見えました。
白うさぎさんは、そのままぴょんこぴょんこ跳ねて…。
『…え』
私の前に、止まった。
…ぇ、止まったってなに。
私の前にって(ここ重要)
ちょっ、ま…何?
クラスが少しずつざわめいた頃、私の苦手なあの人…正田スミレさんが口を開きました。
「ちょっと…早瀬さんどういう事よ」
『ぇ、ええっ、と、そう言われても』
「………」
うん。
そう言われても、うさぎの気持ちなんて分かるわけないです。
め、目立っちゃうじゃないかこのうさぎん~っ。
何考えてんのさーっ。
…あ。
「流架くぅ~んっ、このうさぎどうかしたのー?」
「…………」
そうだよ通訳いるじゃん!グッジョブです正田さんっ。
そして何とかして下さい乃木君!
さっきから日向君の無言の圧力が怖すぎる。
「……」
「…どうした。流架」
「えっと…俺は水玉の方のチームなのに、どうしてその子…早瀬は、違う方のチームにいるのか…って」
乃木君の沈黙に日向君が先を促すと、とんでもない爆弾発言が投下された気がします。
一瞬。
誰もが黙って、その場の空気が沈黙したなぁって思ったら。
「…それ」
『え』
「ちょっとそれどういう意味よー!!」
『っひゃわわぁぁあ!!』
正田さんを皮切りにして、もうみんなみんな騒ぎ出す。
えーっ二人ってそういう関係だったのーっきゃーいやーんっ。
…みたいな空気が!!
『ご、ごか、ごかい』
「あ"ぁん!?」
『ひいぃっ!?ごごご、ごめんなさいごめんなさい…っ!』
慌てて弁解しようにも、それすらままなりません。
今度は正田さんの形相が本気で怖すぎる。
「この際だからハッキリ聞かせてもらうけど!
ちょっと前に、早瀬さんが姑息な手使って流架君と手つないでたって噂があるんだけど。本当なの!?」
『…はいぃ!?』