act.2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
♯1
おはようございます…早瀬由香です。
只今私、教室の扉の前に突っ立ってます。
決して先生に叱られて立たされてるわけではございません。
…カムバックマイ眼鏡!!
ないと落ち着かないし、周りの目も気になって、教室入りづらいです。
…
というか冷静に考えたら、メガネ直るまで学校来なきゃいいだけじゃないですか。
このまま帰ってサボっちゃえば、こんなに悩む必要ないですよね。
そうと決まれば善は急げ回れ右。
…しようとしたら、両肩をガッツリと誰かに捕獲されました。
「おはようっ由香ちゃん」
『なっ、なな、鳴海、せんせ…。き、今日もお日柄よろしく…』
「そうだね~今日もいい天気だよねっ。…で?」
HR始まるのにどこ行くの?…と。
うすら寒気がする笑顔を浮かべられました。
…逃走失敗。
「もうHR始めるからっ。さぁ入って入って!」
『わわっ、肩つかんだまま押さないで下さいっ』
「…髪飾り、付けてくれなくて残念だな」
『…え?ひぁっ!?』
不意に鳴海先生の声のトーンが落ちました。
慣れた手付きで私の髪を触ってきたと思ったら、そのまま首筋をゆるゆるとなぞってきたんですけど…!?
うぅ…。くすぐったくて、思わず奇声が。
恥ずかしくなって、とっさに離れようとしたんですけど。
鳴海先生は私の肩をつかんだままで、それを許してはくれませんでした。
「あの髪飾り、由香ちゃんならきっと似合うと思ってプレゼントしたのになぁ」
『あああ、ぁ、あのっせんせ、てっ、手がっ。』
「あははっ。昨日も思ったんだけど、由香ちゃんってやっぱり首弱いよね~」
『…はいぃぃ!?』
昨日一緒にいた時、そう思われちゃう要素なんてありましたっけ!?
…いや。あったかも。
あるとしたら、記憶がすっぽ抜けてる…あの時、しか…。
…。
自分がかつてなく恐ろしい!
昨日の私は一体なにしでかしたんだよ!?
知りたいけど、それと同じくらい知りたくない…!
そんな気持ちがぶつかって混乱していると、鳴海先生がそれを見透かしているみたいに、クスクスと笑い出しました。
「慌ててる由香ちゃんって可愛いよね。つい、からかいたくなっちゃう」
『んなっ』
「髪飾り」
『!』
「腕に隠してないで、ちゃんと付けてくれるの楽しみにしてるね」
言いたいことだけ言うと、拘束された肩をあっさり解放してくれました。
そして何事もなかったかのように教室へ入って、「はいはいHR始めるから皆席について~」なんて、言って。
…大人って。大人って。
『…腕に付けてくれるの、バレバレでしたか』
大人って、侮れないです。
おはようございます…早瀬由香です。
只今私、教室の扉の前に突っ立ってます。
決して先生に叱られて立たされてるわけではございません。
…カムバックマイ眼鏡!!
ないと落ち着かないし、周りの目も気になって、教室入りづらいです。
…
というか冷静に考えたら、メガネ直るまで学校来なきゃいいだけじゃないですか。
このまま帰ってサボっちゃえば、こんなに悩む必要ないですよね。
そうと決まれば善は急げ回れ右。
…しようとしたら、両肩をガッツリと誰かに捕獲されました。
「おはようっ由香ちゃん」
『なっ、なな、鳴海、せんせ…。き、今日もお日柄よろしく…』
「そうだね~今日もいい天気だよねっ。…で?」
HR始まるのにどこ行くの?…と。
うすら寒気がする笑顔を浮かべられました。
…逃走失敗。
「もうHR始めるからっ。さぁ入って入って!」
『わわっ、肩つかんだまま押さないで下さいっ』
「…髪飾り、付けてくれなくて残念だな」
『…え?ひぁっ!?』
不意に鳴海先生の声のトーンが落ちました。
慣れた手付きで私の髪を触ってきたと思ったら、そのまま首筋をゆるゆるとなぞってきたんですけど…!?
うぅ…。くすぐったくて、思わず奇声が。
恥ずかしくなって、とっさに離れようとしたんですけど。
鳴海先生は私の肩をつかんだままで、それを許してはくれませんでした。
「あの髪飾り、由香ちゃんならきっと似合うと思ってプレゼントしたのになぁ」
『あああ、ぁ、あのっせんせ、てっ、手がっ。』
「あははっ。昨日も思ったんだけど、由香ちゃんってやっぱり首弱いよね~」
『…はいぃぃ!?』
昨日一緒にいた時、そう思われちゃう要素なんてありましたっけ!?
…いや。あったかも。
あるとしたら、記憶がすっぽ抜けてる…あの時、しか…。
…。
自分がかつてなく恐ろしい!
昨日の私は一体なにしでかしたんだよ!?
知りたいけど、それと同じくらい知りたくない…!
そんな気持ちがぶつかって混乱していると、鳴海先生がそれを見透かしているみたいに、クスクスと笑い出しました。
「慌ててる由香ちゃんって可愛いよね。つい、からかいたくなっちゃう」
『んなっ』
「髪飾り」
『!』
「腕に隠してないで、ちゃんと付けてくれるの楽しみにしてるね」
言いたいことだけ言うと、拘束された肩をあっさり解放してくれました。
そして何事もなかったかのように教室へ入って、「はいはいHR始めるから皆席について~」なんて、言って。
…大人って。大人って。
『…腕に付けてくれるの、バレバレでしたか』
大人って、侮れないです。