act.13
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*
『あ。言い忘れる所でした。岬先生、誤解してます』
「誤解?」
『私、鳴海先生とは未遂に終わりましたよ。無事に』
「は...?」
『さっき鳴海先生とも話してたんですけどね。客席の位置によっては、本当にしちゃってるように見えるんじゃないかって』
「...つまり俺は、そういう席に座っていたと」
『みたい、ですね』
岬先生の暴走によって、危うく言いそこねる所でした。
拍子抜けてしまったのか、先生は開いた口が塞がらず。ぽかんとしています。
よ、よっぽど責任感じていたんでしょうか...。何だか逆に申し訳ないです。
『だからあの時、岬先生が止めに入ってくれて良かったですよ。...でもまぁ、されちゃったとしてもです。あいさつが過度になっちゃいました程度に、流しておけばいいかなと思ってますので』
「早瀬...。それは本気で言ってるのか」
『え...?そ、の。だって相手は、あの鳴海先生ですから。スキンシップ的な感じでしか考えてなさそうですし...そんな、気にしても、と思って...』
「......」
『岬先生...?』
この時私が言ったことは、茶化していたわけでも、はたまた冗談なんかでもありません。全て本心です。
そりゃ、やっぱりそういう事をするならですよ?それは好きな人とがいいのかなぁという、漠然とした思いはありますけど。
今回の未遂事件は、相手が悪すぎたと言いましょうか。
あんまりこの事を引きずっても、今度はそれをネタにしてからかってきそうですからね。あのペテン師。
だからあんまり気にしても仕方ないですよね!岬先生もですよ!...という、意味合いのつもり、だったのですが。
選んだ言葉が良くなかったのでしょうか。
怒ったような、悲しそうな。色々な感情が複雑に混ざったせいなのか。岬先生の顔は、何とも読み取れない表情をしていました。
「...だったら」
『へ...っ』
「俺が今ここで早瀬にキスをしても、同じ事が言えるのか」
『え...!?』