act.13
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
#3
『鳴海先生、一つ言わせて下さい!折角台本を用意しても、予想外なアドリブ入れられたら失敗に終わったりする事もあるんですからね!?』
「えー何々、例えばー?」
『とぼけないで下さいよ!さっきの狩人と眠り姫の場面で、先生は...!』
「ん?」
『その...あれですよ。あれ』
「え~?アレじゃぁ分かんないなぁー由香ちゃ~んっ」
『こ...っ』
こんのパワハラ野郎が!
...ミュージカルが無事に幕を閉じ。
カーテンコールになんて意地でも出たくなかった私は、脱兎のごとく楽屋に逃げ込みました。
そして何故かそこには、既に先回りしていたようで鳴海先生の姿が。何この人怖い。
今の会話で感付いた方、いらっしゃるでしょうか。はい。そうなんです。
最後の狩人と眠り姫のキスシーンだなんて、台本には一言どころか一文字さえも書いてなかったのですよ。
全ては鳴海先生によるアドリブ...もとい奇行に走った結果です。
「まぁ結局キスは失敗に終わったようなものだけどね。まさか邪魔が入るとは思わなかったな」
『邪魔...?』
「あの絶妙なタイミングで、由香ちゃんを呼んだ声があったでしょ?」
『あぁ、そういえば!あれって誰だったんですかね?』
まぁおかげで私の貞操の危機は免れた訳ですが。と、内心安心していると。
何故だか鳴海先生は呆気にとられたお顔をしていました。
「まさか由香ちゃん、誰だか気付いてない?」
『え?鳴海先生は誰か分かったんですか、声だけで!』
「声だけって言うか...」
『...あれ。そういえば私、ガリバー飴で大きくなってるのに。どうして声の主は私の名前が分かったんですかね?』
「そこまで考えられるなら、分かりそうなものだけどねぇ...」
うっわ、今確実に鳴海先生呆れてますよこれ!相手が鳴海先生だと思うと、腹立たしさ倍増ですね!
よし、これからはこの現象をペテン師効果と呼ぼう。そうしましょう。
『先生、知ってるなら教えてくれたっていいじゃないですか...っ』
「キスシーンって角度によっては実際にキスしてるように見えてたかもなぁ」
『!?!?ななな、な、何突然言い出しちゃってるんですか!私にとって今一番デリケートな問題を!』
「いやね?もしそう見えちゃってたとしたら、きっと、」
ダダ ダダダダダダダダ!
バターン!!
「鳴海ぃー!何ってことしてるんだお前ーっ!!」
『ひゃわわわわぁー!?』
「ハロー、岬せーんせ!そろそろ来るんじゃないかと思ったよ~」
突然破れんばかりに扉が乱暴に開いたと思ったら、これまた鼓膜が破れんばかりの怒声が。因みに怒声の主は、鬼のような形相の岬先生です。
そして私こと早瀬は、驚いたあまりに腰を抜かして、地べたに座り込んでしまったなう、です。
あれ、何かこんな展開ちょっとデジャヴ...。何か良くないことが起こっちゃったりしませんよね?
『鳴海先生、一つ言わせて下さい!折角台本を用意しても、予想外なアドリブ入れられたら失敗に終わったりする事もあるんですからね!?』
「えー何々、例えばー?」
『とぼけないで下さいよ!さっきの狩人と眠り姫の場面で、先生は...!』
「ん?」
『その...あれですよ。あれ』
「え~?アレじゃぁ分かんないなぁー由香ちゃ~んっ」
『こ...っ』
こんのパワハラ野郎が!
...ミュージカルが無事に幕を閉じ。
カーテンコールになんて意地でも出たくなかった私は、脱兎のごとく楽屋に逃げ込みました。
そして何故かそこには、既に先回りしていたようで鳴海先生の姿が。何この人怖い。
今の会話で感付いた方、いらっしゃるでしょうか。はい。そうなんです。
最後の狩人と眠り姫のキスシーンだなんて、台本には一言どころか一文字さえも書いてなかったのですよ。
全ては鳴海先生によるアドリブ...もとい奇行に走った結果です。
「まぁ結局キスは失敗に終わったようなものだけどね。まさか邪魔が入るとは思わなかったな」
『邪魔...?』
「あの絶妙なタイミングで、由香ちゃんを呼んだ声があったでしょ?」
『あぁ、そういえば!あれって誰だったんですかね?』
まぁおかげで私の貞操の危機は免れた訳ですが。と、内心安心していると。
何故だか鳴海先生は呆気にとられたお顔をしていました。
「まさか由香ちゃん、誰だか気付いてない?」
『え?鳴海先生は誰か分かったんですか、声だけで!』
「声だけって言うか...」
『...あれ。そういえば私、ガリバー飴で大きくなってるのに。どうして声の主は私の名前が分かったんですかね?』
「そこまで考えられるなら、分かりそうなものだけどねぇ...」
うっわ、今確実に鳴海先生呆れてますよこれ!相手が鳴海先生だと思うと、腹立たしさ倍増ですね!
よし、これからはこの現象をペテン師効果と呼ぼう。そうしましょう。
『先生、知ってるなら教えてくれたっていいじゃないですか...っ』
「キスシーンって角度によっては実際にキスしてるように見えてたかもなぁ」
『!?!?ななな、な、何突然言い出しちゃってるんですか!私にとって今一番デリケートな問題を!』
「いやね?もしそう見えちゃってたとしたら、きっと、」
ダダ ダダダダダダダダ!
バターン!!
「鳴海ぃー!何ってことしてるんだお前ーっ!!」
『ひゃわわわわぁー!?』
「ハロー、岬せーんせ!そろそろ来るんじゃないかと思ったよ~」
突然破れんばかりに扉が乱暴に開いたと思ったら、これまた鼓膜が破れんばかりの怒声が。因みに怒声の主は、鬼のような形相の岬先生です。
そして私こと早瀬は、驚いたあまりに腰を抜かして、地べたに座り込んでしまったなう、です。
あれ、何かこんな展開ちょっとデジャヴ...。何か良くないことが起こっちゃったりしませんよね?