act.13
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「何ぼさっとしてんのよ、アンタ。衣装チェックやるならさっさとやりなさいよ」
『し、正田さん...』
「私だって役作りで忙しいんだから!もうっ」
『いや...』
「何よ」
『いえ!只今チェック致します!』
うっかり本音を漏らすところでした。
本番でも素のアナタで演じてたとしても、問題ないだろうと。危ねぇ。
最終チェックに取り掛かり始めると、正田さんも佐倉さん達の存在に気が付いたようです。
「何で佐倉さん達が居るのよ」
『さ、さぁ?』
「まぁ大方、邪魔しに来たんでしょうけどね」
『何も起こらないといいですけど...』
「ちょっとやめなさいよ、縁起でもない...」
まるで苦虫を潰したかのような、本気で嫌そうな顔をされてしまいました。
佐倉さんって、悪い人ではないんですけど。本当に。
彼女、生粋のトラブルメーカー体質なんですよね...。おまけに、まるで吸い寄せられるかのように、トラブルに巻き込まれることも多々。
正直、何かが起きてしまう前に、即刻この場から出ていって頂きたいです。
そして、観客席で大人しく待っていて。
『...ん?ドレスの裾、少しほつれちゃってますね』
「えぇ?もう衣装着ちゃったわよ!どうするのよ」
『この程度なら、着たまま直せますよ。ちょっとジッとして...』
...下さいね。その言葉は、恐らく正田さんの耳には届かなかったと思います。
突然、まるで爆竹のような破裂音が辺りを包み込みました。
訳が分からなくて思わず目を閉じた瞬間、誰かに強く突き飛ばされて。
何処かにぶつかってしまったのか、私はそのまま意識を飛ばしてしまったようです...。