act.12
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♯3
いざ、さっさと行って済ませましょう。お化け屋敷。
「とっ、扉が閉まったあぁぁぁ!!」
『ぐえぇぇっ』
「ひぎゃあぁーっ!!なな何か、ヌルっとしたのがーっ!」
『うげぇぇぇぇ』
「こ、怖い~…っ。なっ、何やアレ!?くく首吊り!?ひぃー…っ!」
『じ、じぬ"…っ』
「ひぎゃ…」
「うるせぇバカコンビ」
「『ぎゃーっ!!』」
どうもこんにちは。
本日はとばっちりという名の嵐に絶賛巻き込まれ中の、早瀬由香です。
お化け屋敷に足を踏み入れてから、佐倉さんと私が大騒ぎしていると思った方いませんか?
いいえ。違うんです。
台詞描写だけだと、非常に分かりにくかったかもしれませんが。
あまりの怖さに絶叫した佐倉さんが、私の首に抱き付い…いえ。
絞め殺されそうでした。
ぶっちゃけ。冗談抜きで、真面目に。
だから女子としてあるまじき、苦しい声が上がったわけですが。
今しがた日向君によって、私と佐倉さんもろとも蹴り飛ばされました。
いやだから、何で私まで!?
私完全にとばっちりじゃないですか!
相も変わらず、怖いから言えないですけどね!
「ヒドいぃ~…棗の鬼ー…っ」
「さ、佐倉…大丈夫?」
「ルカぴょんー…っ!」
「うわ…っ」
よっぽど怖いんでしょうね。
いつもならこれでブチ切れる佐倉さんなのに、今日はプルプルと体を震わせてマジ泣きしてしまいました。
乃木君はそれを見かねて声を掛けていたんですが。
佐倉さん、乃木君を逃がさんとばかりに、腕をがっちりホールドしてます。
よっしゃ。
乃木君には悪いですが、絞めるターゲットが変更されて何よりだ。
『いてっ』
「早く行くぞ」
『……』
私の頭をいい音で叩いて、さっさと先に行ってしまった日向君を見て思いました。
もしかして、助けてくれたんでしょうか。
…絞め殺されそうな所を。
『日向君』
「何だよ」
『ありがとーございます』
「…。今のお前、すげー顔」
『え"っ』
「ゾンビ一歩手前」
『…あはは』
ちょっとシャレにならないので、乾いた笑いしか出ませんでした。
「おい。バカその2」
『…私の呼び名、それで定着なんでしょうかねぇ…って、あーっと、すみませんすみません。はーいバカその2でーす』
幻覚でしょうか。
この薄暗い空間の中、日向君の鋭い眼力が光って見えるとか。
どちらにせよ、恐ろしい事です。
ごめんなさい。もう調子乗って突っ込み入れませんから。
だから目を光らせないで。
狩られてしまう獲物になった気分がして、怖いから。
「早瀬、由香」
『はっ?あ、えと、はい』
「お前は、もしかして…」
『はい』
「……」
『………?』
時には残酷な程に、何事も物をズバズバ言うあの日向君が、言いよどむだなんて。
こんなの珍しいですね。
切り出すまで黙っていた方がいいのか、私からアクション起こした方がいいのか、どうしたものか。
そう思った、矢先でした。
いざ、さっさと行って済ませましょう。お化け屋敷。
「とっ、扉が閉まったあぁぁぁ!!」
『ぐえぇぇっ』
*
「ひぎゃあぁーっ!!なな何か、ヌルっとしたのがーっ!」
『うげぇぇぇぇ』
*
「こ、怖い~…っ。なっ、何やアレ!?くく首吊り!?ひぃー…っ!」
『じ、じぬ"…っ』
*
「ひぎゃ…」
「うるせぇバカコンビ」
「『ぎゃーっ!!』」
どうもこんにちは。
本日はとばっちりという名の嵐に絶賛巻き込まれ中の、早瀬由香です。
お化け屋敷に足を踏み入れてから、佐倉さんと私が大騒ぎしていると思った方いませんか?
いいえ。違うんです。
台詞描写だけだと、非常に分かりにくかったかもしれませんが。
あまりの怖さに絶叫した佐倉さんが、私の首に抱き付い…いえ。
絞め殺されそうでした。
ぶっちゃけ。冗談抜きで、真面目に。
だから女子としてあるまじき、苦しい声が上がったわけですが。
今しがた日向君によって、私と佐倉さんもろとも蹴り飛ばされました。
いやだから、何で私まで!?
私完全にとばっちりじゃないですか!
相も変わらず、怖いから言えないですけどね!
「ヒドいぃ~…棗の鬼ー…っ」
「さ、佐倉…大丈夫?」
「ルカぴょんー…っ!」
「うわ…っ」
よっぽど怖いんでしょうね。
いつもならこれでブチ切れる佐倉さんなのに、今日はプルプルと体を震わせてマジ泣きしてしまいました。
乃木君はそれを見かねて声を掛けていたんですが。
佐倉さん、乃木君を逃がさんとばかりに、腕をがっちりホールドしてます。
よっしゃ。
乃木君には悪いですが、絞めるターゲットが変更されて何よりだ。
『いてっ』
「早く行くぞ」
『……』
私の頭をいい音で叩いて、さっさと先に行ってしまった日向君を見て思いました。
もしかして、助けてくれたんでしょうか。
…絞め殺されそうな所を。
『日向君』
「何だよ」
『ありがとーございます』
「…。今のお前、すげー顔」
『え"っ』
「ゾンビ一歩手前」
『…あはは』
ちょっとシャレにならないので、乾いた笑いしか出ませんでした。
「おい。バカその2」
『…私の呼び名、それで定着なんでしょうかねぇ…って、あーっと、すみませんすみません。はーいバカその2でーす』
幻覚でしょうか。
この薄暗い空間の中、日向君の鋭い眼力が光って見えるとか。
どちらにせよ、恐ろしい事です。
ごめんなさい。もう調子乗って突っ込み入れませんから。
だから目を光らせないで。
狩られてしまう獲物になった気分がして、怖いから。
「早瀬、由香」
『はっ?あ、えと、はい』
「お前は、もしかして…」
『はい』
「……」
『………?』
時には残酷な程に、何事も物をズバズバ言うあの日向君が、言いよどむだなんて。
こんなの珍しいですね。
切り出すまで黙っていた方がいいのか、私からアクション起こした方がいいのか、どうしたものか。
そう思った、矢先でした。