走れバイト戦士よ
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ナイトイレブンカレッジに来てからだいぶ経ち、授業は未だについて行くのが大変だが学生生活自体は落ち着いてきた今日この頃
学園長からの支援のおかげで生活ができているのだが、生活に必要な分しかマドルは貰っておらず心許ないと感じていた
こんなでも一応女子高生だ
お洒落をしたい年頃なのだ
ヴィルさんにたまに捕まりあらゆるコスメや美容に良さそうな物を彼が満足するまで塗りたくやれてはいるが、自分でおしゃれしたい
そう感じていたのだった
………
……
…
『はぁ…金銭に余裕が欲しい…』
お昼時間、大食堂にてお皿に乗ったプチトマトをフォークで転がしながらため息をついた
目の前に座るエースやデュースもご飯を頬張りながらもユウの呟きを聞いていた
「学園長から生活費貰ってんじゃねえの?」
『貰っているけど、本当に必要な分だけだよ』
「それだけじゃダメなのか?」
『私だって女の子だから買い物とかおしゃれしたいの!』
「俺もツナ缶がもっと欲しいんだゾ!」
そう言い切りながら転がしていたプチトマトをブスッと刺して口に入れた
それを聞いていた前の二人は何がダメなのだと言う顔をしていた
「別におしゃれなんてしなくても良くね?」
『これだから女心が分からない奴は…もしや私が可愛くなってモテモテになるのが嫌なのか?』
「「「………。」」」
『な ん か い え よ』
二人は顔を見合わせて首を傾げていた
グリムに至っては欠伸して聞いていないという顔をするし
本当失礼だな………
『はぁ…どこかバイト出来るところ無いかな〜』
「おや?ユウさん、アルバイトをお探しですか?」
天井のステンドグラスを見上げていたら、そんな声が後ろからして振り向いたらオクタヴィネル副寮長ことジェイドさんとフロイドさんがニコニコしながらが立っていた
「アルバイトをお探しならモストロ・ラウンジはいかがですか?」
「小エビちゃんなら歓迎だよ〜」
『バイト募集してるんですか?』
「はい、今ちょうど人手が足りないんですよ」
手をひらひらと振りながら話すフロイド先輩
人手が足りないのなら、いいいのでは?と思っていたら前の二人とグリムは顔を真っ青にしながら首を振っていた
「ユウやめとけ!あそこ超ブラックだったぞ!」
「きっともっと良い場所があるはずだ!」
「俺泡だらけになるの嫌なんだゾ!」
そう言いながら三人は全力で止めてきた
頭にイソギンチャクをつけて朝から晩まで奴隷となっていた時の事を思い出したのだろう
それを見ていたジェイドさんとフロイドさんは何か含んでいる笑顔を見せてきた
「あれはアズールの契約が達成できなかったから、人権がなかっただけです」
「そうそう、普通のアルバイトならアズールがちゃんとしてくれるよ。俺まかないも作るし」
『ん〜…それはありますよね〜』
そう言いながら首を傾げて考えていたら、前の三人は未だに辞めとけ死ぬぞとでも言いたげな顔をしていた
しかし、この学園でバイトができる所といったらモストロ・ラウンジか学園長から雑用を任されるか購買位しかないのでは?
学園長からの雑用は本当に雑用でつまらなさそうだし、購買はよく分からないアイテムばかり売っているし正直不気味で近寄りがたい…
そうなるとモストロ・ラウンジがちょうど良いのでは?
「よろしければ、アズールに話しておきますので今日面接と雇用内容を放課後の営業前に聞きにくるのはどうですか?それによって考えてみても良いのでは」
「俺は小エビちゃんと一緒に働けるならもっとシフト入れて貰おうかな〜」
『ん〜…話聞くだけでもいいかな…』
「では、放課後お待ちしております」
「またね、小エビちゃん」
そう言ってジェイドさんとフロイドさんは去っていってしまった
それを見ていた三人は頭を抱えていた