シンデレラストーリー
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ホリデーパーティー当日
あの後もバイトをしたりしてお金を稼いだが、やはりお金は足りなかった
こればかりはしょうがないので、今日は寮に帰る前に私の分だけでも美味しそうなご馳走を買って帰ろう
「結局、ドレス買うマドルは貯まらなかったのか?」
『残念ながらね。グリムは参加したいだろうから、ネクタイだけでも用意してあげたよ』
「俺らも力になれれば良かったんだが…料理、タッパーに入れて持っていってやろうか?」
『……いらないよ…』
大食堂でご飯を食べながら、今日のパーティーの話をしていた
タッパーに料理を詰めて持ってこられても虚しくなるだけだから、断った
二人には今日のパーティーの時、私の代わりのグリムの保護者を頼んだ
………
……
…
お菓子やキッシュなどの自分の好きな食べ物を沢山買って寮へと戻ったら、寮の扉の前に大きな箱が置いてあった
『……なんだろう…?』
中身が気になり箱を開けてみると、中にはオフショルダーの膝まではピッタリとしていてるが膝下からフレアが広がっているウォーターブルーのマーメイドドレスと金色掛かった白のストラップ付きのパンプスが入っていた
『……こ、こんな綺麗なドレス…どうして…?』
ドレスの横に添えられた、封筒を開くと中にはパールのイヤリングと手紙が入っていた
手紙を広げて読んでみると
17:30頃にお迎えにあがります
と、だけ書いてあり名前はないかと手紙の裏を見てみると巻貝のようなマークがあった
ふと、時計を確認すると現在の時刻は16:00
一度シャワーを浴びてから、髪の毛を整えてある化粧品でメイクをしてと、色々準備をしなくてはならないと気づき、箱を持って慌てて寮の中に入っていった
………
……
…
迎えが来ると書いてあった17:30
なんとか準備は終えて緊張してソファの周りをグルグルと回ったりしてソワソワしていたら
ドンドンドン
寮の扉を叩く音が聞こえた
息を飲んで、寮の扉へと向かい開けると…
「ユウさん、お迎えにあがりました」
『ジェ、ジェイド先輩』
扉を開けると、外に立っていたのは黒いスラックスとジャケットを羽織って、中には白いシャツとグレーのベストを着ていて、白のボウタイを着けた燕尾服姿のジェイド先輩が立っていた
「さぁ、行きますよ」
『ちょ、ちょ、待ってくださいよ!ジェイド先輩がこれを用意したんですか!?』
「えぇ、想像した通り凄くお似合いです」
さぁ、行くぞと言わんばかりに手を引かれて慌てて立ち止まって話を聞く
『ど、どうして…しかも、ドレスだけじゃなく靴まで…』
「さぁ?なんででしょう。ユウさんが僕の好みのドレスを着て欲しかっただけなのかもしれません」
そう言って、ドレスをまた上から下までまじまじと見られて、顎に指を添えてうんうんと答えた
『いや…こんな高そうなドレスと靴…』
「安心してください。そのドレス達は魔法で出来ていて、24時になったら泡になって消えます」
『え!?』
「だから、あまり時間がありません」
そう言ってジェイド先輩は片手は腰に添えて、もう片方の手を差し出して、目線を合わせるようにかがむ
「お手をどうぞ、プリンセス」
南瓜の馬車は無いけど、先に王子様を捕まえたのかもしれない
「独り占め」パーティー会場にて