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そう言ってくれた途端

「あー!おにいちゃんがおねえちゃんを、なかせたぁ!」

そう言って来た妹のマイちゃん

「別に俺が泣かせたんじゃなか。
それよりも、ちゃんと寝とかんと
良くなるもんもならんぜよ」

「えー。マイ、きのうよりも、げんきだよ?」

「それでもじゃ。ちゃんと治さんと
風邪がぶり返したら、辛くなるのは雅衣じゃけ」

「ゔ~~」

それでもあたしのそばを離れない雅衣ちゃんを見て苦笑いをしているまーくん

「マイちゃん。雅治君と一緒に待ってて?」

「かえらない・・・?」

「マイちゃん達がご飯を食べたら帰るよ」

「マイ、おねえさちゃんといっしょに、ごはんをたべたい」

そう言って来たマイちゃん

「雅衣がちゃんと風邪を治したら考えちゃるけ」

「ぶーーーっ」

ほっぺを膨らませている雅衣ちゃんのほっぺを
両手でへこませて遊んでいるまーくん

「じゃあ、ご飯作っちゃうね?」

キッチンには昨日のご飯はすべてなくなっていて

「ちゃんと食べてくれたんだ?」

「そりゃのぉ。雅樹も雅衣も食べんと
薬も飲ませられんからのぉ」

そうだね?

「お前さんは、あんま風邪とかひかんそうじゃの」

「うーん。あんまり引かないかも」

でも、立海に行って、知恵熱は出したけどね?
あれ以来出してないなぁ

「さて、と」

冷蔵庫を今日も拝借して、と

お味噌汁に、魚を焼いていく

「そう言えば、マサキくんは?」

「アイツはまだ熱があるけ。寝とる」

まだ、熱があるんだ?
おかゆの方がいいかな?

「なんじゃ、雅樹にも作ってくれるんか?」


「そりゃぁね?マイちゃんは、平気でしょ?」

「まぁの。というかこいつは
寝とけと言っても聞かんけ」

なるほど
でも病み上がりには変わりはないのか

「マイちゃんはもうちょっと待っててね」

おかゆを辞めて雑炊にしようかな

「うん」

まーくんの所には魚を焼いたのと
ご飯とお味噌汁

「おにーちゃんのおいしそう」

「治ったらの」

「まい、もうねつないもん」

「無くても、病み上がりにはだめじゃ」

「けちぃ」

そんな会話も聞こえてくるリビング

「はい、マイちゃん」

「わぁ!おいしそう」

「どうぞ?マサキくんの冷ましてるから」

「そうか」

熱いのなんて食べられないだろうからね

「冷めたら食べさせるかの」

「そうしてあげて」
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