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そのあたしの言葉にスマホを落としたらしいブンちゃん

「丸井―?」

授業中に電話に出てくれていたブンちゃん

「丸井?何か」

「蓮二、君」

「乃愛か」

拾ってくれたのは蓮二君で

「何かあったのか?」

「乾君に連絡をして欲しい。
橘君に、修ちゃんが狙われたの。
というよりも、テニスボールで頭を打たれて
病院に運ばれてるの」

「分かった。精市にも連絡を取るように言っておこう。
で?お前はどこにいるというのだ」

「合宿所」

「そうか」

それだけ言うと電話を切ってくれた蓮二君

「乃愛?」

「立海と青学。共通点があったの」

「え?」
「どういう」

「彼に、あたしが氷帝を裏切った女だって言われてる。
具合を悪くして来てくれたのが、お兄ちゃんと修ちゃんだった
それと、蓮二君と乾君が幼なじみだって事で連絡を取り合える環境にいるということ」

「なるほど」

「彼らに連絡を取れば分かるかも。ということだね」

「うん」

PPPPPP

「も、もしもし」

「乃愛かい?」

「せい、いちくん・・・」

「不二に確認をとったんだ」

!?

「確かに今日、橘は学校に来ていないらしい。
それと、あの日の事。本人は悪いとは何とも思っていないらしくてね」

!?

「そっか・・・」

「大丈夫かい?」

「なんとか・・・」

でもまーくんの所にも行かなくちゃいけないのに・・・

「乃愛も、狙われる可能性があるんだ。気を付けるんだよ?」

「うん。ありがとう」

そう言って切った電話

「どうだ?」

「橘君、学校に来ていないらしいの。」

あの修ちゃんがこんな風にされるくらいだ
きっとまだ誰かいるかもしれない

「あたしのせいかも知れない・・・」

「乃愛のせいやない。悪いんは
修さんを狙った彼やね」

「で、でも・・・!」

「毛利の言うとおりだ。乃愛のせいではない」

「・・・っ」

PPPPP

「何だ?」

「そうか。あぁ、分かった」

電話を切った後ほーくんがこっちを向いて

「種ヶ島の意識が戻った。何の問題もない」

そう言ってくれたほーくん

「良かったな」

「うんっ」
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