39


「それなら仕方がないね」

そう言ってくれた精市君

「ありがとう」

「お、返信来たぜぃ。
間違えて俺に送ったんだと」

「どんだけ、焦っているんだアイツは」

「ほんとだろぃ」

「まぁ、何も食べないというよりはいいんじゃないか」

「そうだね」

何も食べない?
まーくんが?

「だが、越智が来てからはそうでもなかったように見えるが」

「確かに」

あー。あれねぇ・・・

「そういや、同じおかずだよな?
仁王と乃愛の弁当って」

今更?

「恐らく、乃愛が作っているのだろう?」

「うん」

「「マジ!?」」

「本当だよ?ついでに言うなら
毛利先輩も同じものだけどね?」

「うわっ羨ましい」

「何でよ?そんな手の込んだもの作ってないよ?」

「それで、あんな弁当が出来んのかよぃ?」

「まぁ・・・」

あの合宿所にいたから余計かも知れないけど」

「しかし、随分と急に決まったようだが」

「急でもないけど…
夏休みの時には決まってたことだし」

「おや。それはまた」

「だけど、確定じゃなかったから
何も言えなかったんだけどね?
お兄ちゃんから決定だって来たのがつい最近だったの」

「なるほど」

外を見ると、雨が降りそうな雲をしていて

「一雨来るかもな」
「えぇ」

なんだろう?嫌な予感がする
とてもじゃない。だけど嫌な予感がしてる

「乃愛?」

「ごめん。午後の授業抜ける」

「は!?」

荷物を持って教室を出ると
丁度先生が来て

「小野。お前に合宿所に来て欲しいと連絡があったんだが」

「・・・っ!?」

「行けるか?」

「はい」

そうか。と言ってくれた先生
13/13ページ
スキ