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「野暮なことは聞くなよ?弦一郎」

「何!?」

「しーーっ」

「?」

分かっていないのであろう弦君

「まーくんの弟たち、まだ熱があるから
今は寝てるけど、まーくん、夜中まで見てたみたいだから」

「そうだったのか」

「うん。お母さんには挨拶だけして今出てきたんだから」

「それは仕方ないだろうな。で?
仁王は?今日の部活」

「休むだろうね。まだ、下がってないって言ってたし」

「そうか」

それで納得してくれた弦君と蓮二君

「2人も早いね?今日って朝練
確かなかったよね?」

「あぁ。朝練はない。が
俺は生徒会の仕事があってな」

「うむ。俺は風紀委員としてだな」

そうなんだ?

「忙しいね?」

「全くだ」

お昼休みに入ってからだ

「バカだろぃ」

「え?」
「何かあったのかい?」

「仁王の奴、俺に放課後来いって連絡してきやがった」

「それは、乃愛宛なのかい?」

「そうだろうな。昨日、乃愛が仁王の家に行っているのは事実だしな」

まぁ、そうだけど・・・

「で?何て書いて」

「今日も飯を頼むぜよ。だと」

あ…そか。
午後はとか言ってたっけ

「にしても何で俺なんだよぃ」

「さぁね」

あたしも自分のスマホを見るけど
そんな連絡は来ていなくて

「丸井に頼んでたりして」

「それはねぇだろぃ。
乃愛が行くって打っておいてやるよ」

え?確定なの?

「いいけど」

今日休んだら、明日も休むことになってしまう

「そう言えば、明日。
乃愛が元々休みを希望していたんだっけ」

「うん。お兄ちゃんと一緒に実家に帰ることにしているけど」

「実家って」
「東京だろ?」
「なんでまた」

「両親が帰ってくるの。久々に」
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