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予定表を見ると

「げ・・・」

1限から古典とか辞めて欲しいんだけど

「相変わらず、文系は苦手と見える」

「嫌いだもの」

そう言えば、ブンちゃん。
夏休みお兄ちゃんたちに宿題見て貰ってたのって、文系じゃなかった気がするけど

無意識だったのだろう

「ほぉ」
「おや」
「これはまた」
「ずりぃだろぃ」

「え?」

「そこは、乃愛の席じゃないね」

「あ・・・」

今更ながらに気が付いたあたし

「まぁ、先生もそこまでは見ていないだろうが
そこまで無意識に行くとは思わなかったぞ」

「アハハ」

「まぁ、寂しいのも分かるけどね」

うぅ・・・

「ここ最近は、試合。試合で
仁王とろくに一緒にいられなかったし
終われば終わったで、今度は休んでるんだからさ」

「だが、都大会と全国大会が待ち受けているはずだが」

「そうだね。そうなれば
また仁王と乃愛の時間が減ってしまうか」


「・・・」

「今日くらい大目に見てやろう」

「そうだね」

普通に入ってきた先生に

「何だ。小野は仁王の席にいるのか」

「今日くらい許してやってくれませんか」

「どういう」

「寂しいんですよ。いろいろと」

そう言ってくれた蓮二君と精市君

「まぁ、お前達が言うのなら」

そう言ってくれた先生は、普段と変わらない感じで
授業を始めてくれて、その解読の仕方が呪文の様で眠くなってしまい
結局寝てしまった

「小野。小野、小野凪稚!」

「ひゃいっ」

そう返事をしたあたしに
クスクスと笑っているブンちゃん

「毎度、毎度俺の授業で寝るんじゃない。
というよりもそんなに退屈なのかー?」

「うぅ」

「まぁいい。これを解いてみろ」

そう言って来た古典の先生

嫌いなんだけどなぁ。なんて思いながらも
前に出て、言われたところを解いていく

「すっげぇ」

「流石だな」

「氷帝にいただけあるね」

そんなことを言っているクラスメイト

「お前、本当は文系得意なんじゃねぇの?」

「得意なわけないでしょ。
今度のテストもブンちゃんには負けるよ」

「まぁ、そうだろうけどよ」

そこは自信あるんだ?
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