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「あぁ」

「赤也。コートに行くぞ」

「ウィッス!」

そう言って席を立ってコートに行ってしまった
ブンちゃんと赤也君

「毛利君に練習でも頼めばいい物を」

「サブちゃんじゃ、絶対に加減するでしょ。
同じ学校で、あの2人に対する加減を知っているんだから」

「そうですが」

「今、11~20までの間でいる人物は・・・」

記録を見ると、奏多君しかおらず
1~10だとサブちゃんにお兄ちゃん
あくと君と育人先輩。アツ君に修ちゃん。くらいだろう

「あれ?」

けーご君に樺ちゃんの名前がなくて
侑君の名前だけが載っている

「どういう事?」

「何がですか?」

「何が。じゃないでしょう?何で
けーご君たちの名前がなくて
侑君の名前があるの」

「彼もまた、ここで練習がしたいといる1人ですよ」

練習か

「お。乃愛やないか」

「侑君。久々だね」

「せやなぁ」

「何で侑君だけがここに」

「乃愛がここに来るって跡部がゆーたんや」

けーご君?

「言ったやろ?俺は乃愛が好きやねん」

「うん」

聞いたから知ってる

「でも、そんな隙も無いんやろうな」

「え?」

「出来たんやろ?彼氏」

!?

何で、分かるの?

「乃愛の仁王を見る目がちごうたからな」

「え?」

「乃愛の仁王の見る目は
完全に恋する女の顔やった。ただそれだけや」

恋する女の顔?

「乃愛」

「侑君?」

「誕生日空けとき」

「何で?」

「さぁな。跡部からの伝言やし
跡部が何か考えてるんとちゃう」

確かに、知っているのはブンちゃんと赤也君、サブちゃんだけが立海であたしの誕生日を知っている人物だ

「うん。わ・・・」

「ダメに決まってんだろぃ」
「そーっすよ」

そう言って来たブンちゃんと赤也君

「何でダメなんや。どうせ、仁王やって
乃愛の誕生日知らんのやろ?」

「それはそうだけどよ。
それでもそんな氷帝ばっか行かせるわけがねぇだろぃ。仁王だけじゃなく、俺達だって」

「何や。えっらい人気者になったなぁ。乃愛」

!?

「修ちゃん!」

ぎゅーっと修ちゃんに抱き着くと

「あ・・・っ」

「残念やったな。これは俺の特権や」

「相変わらずだな。乃愛」

「竜君?」

あれ?帰省するって

「今帰って来たんだよ。相変わらず
熱烈な愛情表現を貰ってんな。修二」

「ええやろ?」
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