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「んじゃ、ツキが戻って来るまで、俺が見ててやろ」
そう言えば、修ちゃんの得意科目って何なんだろう?
「ここ、間違っとるよ?乃愛」
「え?」
間違いを指摘してくれる度、答えを教えてくれる修ちゃん
「おや。もう英語は終わっていたのですか?」
「そうみたいやね。ツキのことやし
間違っておれば違うというやろ」
「そうですね」
赤也君もやっと終わったらしい宿題をしまって
飲み物を飲んでいる
それは、ブンちゃんも同じ様だ
「すっげ。同時進行かよぃ」
「なんや。地理と現代社会は同時に片付けるんがツキのやり方やしなぁ」
「「は!?」」
「現代社会も地理も同じような内容だからだろう」
「マジ?」
「あぁ」
それでも、あたしの宿題を見ている修ちゃん
「ここ、間違ごうとるよ。
それはな、こういうことや」
「そっか!」
そう言って、書き直していると
「すまないな」
「終わったんかいな」
「あぁ。問題ない」
「さよか」
「大分進んでいるな」
あたしの宿題を覗き込んだお兄ちゃんはそう言ってきて
「今日はこれで終いにしてやろか」
「そうだな。乃愛がキャパオーバーしてしまうだろうからな」
「は?」