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「じゃあ、まずは文系を片付けて行こうか」
げ・・・っ
「乃愛の嫌いなものから片付けた方が早いからね」
そうだけど・・・
「そうですね。まずは古典と行きましょうか」
「うぅ・・・」
入り口の守衛さんが誰かと話している様子がうかがえて来ている。
その誰かが、遠くてよく分かっていないけど
赤い髪の毛が目立っていて
「何で、ここまで」
「どうかしたのかい?」
「ちょっと、待ってて」
入り口まで行くと
「乃愛!」
「ブンちゃんに赤也君」
やっぱり2人だった
「何で、ここに」
何で?
「お盆の間だけの帰省だよ?」
「はぁ!?」
「嘘っすよね!?」
「嘘じゃないで」
「修ちゃん!」
「種ヶ島さん」
一緒に来てくれていたらしい修ちゃん
「ツキと乃愛の両親はな。日本(こっち)におらんし
乃愛の帰省先は当然兄貴のツキがいるこの合宿所ってわけや。
それは、乃愛の彼氏も知っとることやし」
「仁王が?」
「許したんっすか?」
「うん」