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タイブレークに入ってから
まーくんはペテンをしていない
「どうして・・・」
「なるほど」
「そういうことか」
え?
「仁王の手を見てごらん」
まーくんの手?
よく見ると、ラケットを持っている手は
右手だ。まーくんの利き手は左
「仁王は、桃城君で遊んでいるんだよ」
「は!?」
「仁王君らしいですけどね」
確かに、右手でも返せていないことはない。
だけど、遊んでいるなんて
「ペテンとは、詐欺。相手を欺くこと。
仁王は、桃城も欺いて俺達ですら欺いてたのかよ」
「あぁ。これで終われば、それはそれでいいかもしれないけど」
「アイツ(仁王)が、左に持ち直す確率100%だ」
「確実に左に持ち直すのかよ」
「仁王君らしいですよ」
お互い互角にラリーを続けている
このタイブレーク
ニヤリと笑ったまーくんの姿
「誰に化けるつもりでしょう」
「俺達でないことを期待したいけどね」
そんな話をしていると
「は?」
氷帝の樺ちゃんに化けたまーくん
「マジ・・・!?」