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「赤也。あいつは"仁王雅治"で試合をするつもりだ」
「へ!?」
何で・・・
「恐らく、理由は乃愛だろう」
「あたし・・・?」
「アイツは青学で試合した時には中学の時
ダブルスでは柳生とダブルスで入れ替わり
全国大会では」
「僕と当たったね」
「そう、なの・・・?」
「あぁ。あの時は驚いたけどね。
切原君にも手塚にも、白石にも化けて
試合なんてするもんだから僕も焦ったんだよ?」
そんなことを言っている不二君
「今日は橘君、いないんだね?」
「あぁ。今橘は部活に出入りしてはいけないようにしているからね」
!?
それは
「あたしの、せい・・・?」
そう言ったあたしの言葉に精市君とあの時いた
青学のメンバー以外驚いているからで
ボールを持っているまーくんですら
止まっている状態だ
「乃愛ちゃんのせいじゃないから、大丈夫。気にしないで」
「でも・・・っ」
「これに関しては、橘が
自分で乃愛ちゃんにしたことだから。
乃愛ちゃんが自分を責めることなんてしなくていいんだよ」
そう言ってくれている不二君