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まーくんのまま試合(たたかっ)たら
きっと互角・・・
それでも、まーくんが勝つか分からないけど

「頑張って・・・」

そんなことを言っている間に
1ゲーム取ってしまったまーくん

「流石っすね。におーさん」

「そりゃ、どーも」

小さな会話なのに、こうも聞こえてくるのは
テニスコートの作りのせいもあるだろう

立海とも、氷帝とも、違うのは
必要最低限のコートしかないということ
ベンチコートが青学にはないのだ

ドン!というものすごい音がコート内に響いて

「今の、テニスボール・・・なの・・・?」

「あぁ」

「威力が上がっとるのぉ。桃城」

あれ?まーくんのペテンが剥がれてる

「ペテンを変えるつもりかな」

「だろうね」

まーくんが自分自身で戦うのはそうそうない

「アイツ、次は誰になるつもりだよぃ」

「なるほど」

「え?」

「何が、なるほど何だよぃ?幸村君」

「丸井も、乃愛も仁王をよく見てみるといいよ」

まーくんを・・・?

「アイツ、本気か!?」

「何?」

「ふむ」

「これはまた」

「何で、誰にも化けないんですかね?におー先輩」

関心を持っている蓮二君たちと
訳が分からないと言った顔をしている赤也君
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