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「ちょっと上がろうか」

「そうじゃの」
「それがいいな」

プールからあげてくれたまーくんたち

「ありがとう」

「ちと、冷えたんじゃろ」

タオルまで、肩から掛けてくれたまーくん

「その秋月は今氷帝からは追い出されている。
越智の会社の子会社からも外されたのは
氷帝にもいられなくてな」

「そんなに酷いのかい?」

「あぁ。秋月が知らない間に
父親の会社の金や会社の人間を使って
乃愛にしていたこともばれてな。
越智の人間がそれを許すはずがないだろう?
ましてや、越智の会社のトップの実の娘だ」

「それは知ってたんだ?」

「あぁ。乃愛がネグレストを受けていた。というのは親の耳に入れば俺の耳にも入ってくる。
跡部も同じだろう。アイツも越智と同じくらい財閥の息子だ」

「そうか」

「乃愛」

「琉唯ちゃん?」

「その内招待状届くと思うけど
先に言っておくわね」

「??」

「亮と婚約するの私」

「え?」

「親同士が勝手に決めた事だ」

「そっか。おめでとう」

「ありがとう。乃愛も幸せになりなさいよ?」

「な!?」

仁王君とね。なんてあたしの耳元で言うもんだからびっくりするじゃんか

「俺達はまだ、遊んでいくけど
お前らはどうすんだよ?」

「んー。あたしは帰ろうかなぁ」

「んじゃ、俺も帰るとするかのぉ」

そう言ったあたしの言葉を返すように
帰ると言ったまーくん

「まだ、明るいから平気だよ?」

「それでも、夕方は危険じゃ」

そう言って、プールから出てきたまーくん

「んじゃ、俺達も帰るとすっか」

「そうっすね」

そう言ったブンちゃん達

「じゃあ、俺達もそうしようか」

「あたしに合わせなくても」

「大丈夫だよ?乃愛」

「そうっすよ」

そう言ってくれた精市君に赤也君

「乃愛の事、よろしくね?」

「あぁ」
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