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夕方まで遊びきったらしいブンちゃんと赤也君。付き合わされていたジャッカル君は
疲れ切った顔をしていて
「お帰りなさい」
「おう」
「つーか、随分となれたんじゃねぇか?」
「そうでもないんじゃないかい?
だって、乃愛はあれからまた浮き輪を使っているし」
「そうだな」
「いいじゃん」
「「ダメだ」」
ダメなの?
「忘れてはいないか?乃愛」
「何を?」
「立海で体育に水泳があるということを」
「知ってるよ?水泳の時間
見学してるもん」
「「見学?」」
水泳があるのはあるけど
男女混合でするのは夏休みが明けてから
「見学」
「見てるだけかよぃ」
「うん。泳げないなら仕方がないじゃん」
「休みが明けたら自由らしいからな
お前への練習にも充てられるわけだ」
「いーらーなーいー」
充てなくても問題ないですー
「何や。また、奥に入れられたもんやなぁ
しかも、立ってられるんかいな」