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お昼ご飯を食べ終わってから、水に足を入れていると
「これはこれでいいかもね」
「精市君?」
「俺達も驚いたな。乃愛にも苦手なものがあったなんてね」
「そう?」
「あぁ」
既にプールに入って遊んでいるまーくんたちは元気だと思う
「お帰り。柳」
「あぁ」
語彙を捨てに言ってくれていた蓮二君は
今、戻って来たらしい
「しかし、あいつ等は元気だな」
「そうだね。まぁ、いいんじゃないか?
明日からはまた練習続きになるんだし」
「そうだな」
こっちにきたまーくんは
「乃愛」
そう言ってあたしの腕を引っ張って、プールの中に入れてきて
「ちょっ」
「大丈夫じゃ。そのままちゃんと
立ってみんしゃい」
この、まま・・・?
手を握ってくれたまま
プールで辰にもあたしには少し深いようで
「思いのほか、立つ事は出来るようだな」
「そのようだね」
「精市君に、蓮二君まで」
「少しこれで歩いてみるといい」
「へ?」
水の中を、歩くの?