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「これから海に入りに行くのか」

「あぁ。じゃから」

そう言ってあたしのパーカーをバサッとはぎとったまーくん

「おや」
「これはまた」
「随分と」

「は、破廉恥だ!!」

「可愛いですね」
「可愛いな」
「似合っているね」

そう言ってくれた3人と
伯父さんみたいなことを言っている弦君

「真田、それじゃ」
「おじさんみたいだぞ」

そう言ってくれた精市君と蓮二君
笑いをこらえているのであろう比呂士君

「かわええんじゃろ。真田」

「な・・・っ!何を言っておるのだ!
こ、こん、こんな、肌を露出するものなど・・・!」

「こういうものなんだけどなぁ」

そう言ったあたしの言葉はまーくんには
当然聞こえていて

「水着持参と言ったのは俺じゃしのぉ」

「な!?」

「弦君、ほんと頑固なおじさんだね」

そう言ってまーくんを見上げていると
後ろから噴出したような笑い声が聞こえてきて

「お、おじ・・・っ」
「「おじさん・・・っ」」

「なんじゃ、もう出てきたんか」

「いや」

「乃愛先輩、パーカー脱いだし」
「仁王も、そろそろ来るだろって話してたら
中々来ねぇから、迎えに来たってわけだ」

そうなんだ?
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