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「乃愛」

「琉唯ちゃん?」

いつになく真剣な顔をしている琉唯ちゃんの姿

「今、幸せ・・・なのよね?」

「うん。幸せだよ?立海で、皆がいて
自分の好きになった人と一緒に歩いていける」

「そう。なら、立海では泣かされないようにね」

泣かされないように?
どう言うこと?

「今はまだ分からなくてもいいわ。
だけど、乃愛は何でもため込むから」

!?

「あぁ。気を付けて見ておくとしよう」

そう言ってくれた蓮二君

電車に乗っても、
琉唯ちゃんの言っていた。
泣かされないように。って言う言葉が頭から離れないでいて

「どういう意味なんだろう?」

「さぁな。それはアイツにしか分からない事なんだろう」

立海に戻ってきたら、皆、ラリーをしていたり
試合をしていたりしていて

「ただいま」

「お帰り。やっぱり当たっていたんだね」

「うん。2人は行っちゃったみたい」

「そうか」

そう言って来た精市君は

「明日、明後日休みにしたんだ。
これだけ暑いとね」

そう言う精市君に

「におー先輩、やっぱ
夏は海とか、プールに行きたいっすよねぇ」

そんなことを言いながら戻って来た
まーくんと赤也君

「赤也はそう言った所が好きじゃのぉ。
俺はあちぃ場所は嫌いじゃ」

へぇ・・・
まーくんって暑い場所嫌いなんだ?

「それ以前に、仁王の場合暑いもの自体嫌いじゃねぇか」

そう言ったブンちゃんの言葉に

「夏は嫌いじゃき」

あ、夏は嫌いなのね?

「お前、乃愛がどっちかに行きたいって言ったらどうするんだよぃ?」

「そりゃ、ついて行くに決まっとるじゃろ」

え?

「集合!!」

そう言った精市君の言葉に
集まって来た皆

「明日、明後日部活を休みにして
海にでも行こうと思うんだ」

「マジかよぃ」

「ただ、遊ぶだけではつまらないだろう?
だから、そこで、自分たちの筋力強化も行うこととする」

「筋力強化?」

「あぁ」

どうやって海で筋力強化なんてやるんだろう?

「不思議かい?」

「あ・・・うん」

「まぁ、そう思っても不思議ではないだろう。精市。
彼女は、元は氷帝だ。しかも越智と言ったら
越智グループだぞ?海での筋力強化なんて聞いたことないかもしれないだろう」

「それもそうだね」

ヒドイ・・・
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