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「お待たせ、しました」
「そんなに待っていないよ」
そう言ってくれたお父さん
「家でゆっくりするのも悪くはないが
久々に家族だけで食べに行こうか」
家族、だけ・・・
「乃愛?」
「え?」
「お前の行きたい場所を選びなさい」
あたしの・・・?
「乃愛も越智の家の人間だ
お前の誕生日位、好きな場所で食べても問題ないだろう」
そう言ってくれたお兄ちゃん
「パスタが食べたい」
「そうか」
有村さんを呼んだお父さんは
「美味しいパスタの店を全て出せ」
「畏まりました」
紅茶を飲みながら待つこと数分
「お待たせいたしました。
こちらがリストになります」
そう言ってお父さんに見せているリスト
「月光」
「何だ」
「神奈川に乃愛が行っている学校があると言っていたな」
「あぁ」
「神奈川にあるイタリアンのお店に行くとしようか」
「え゙」
「女の子がそんな声を出すもんじゃありませんよ、乃愛」
「だ、だだだだだって!」