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「明日はデートの約束をしているじゃないか」
「あらっ」
「そんな事・・・!」
「修二と」
「うぅ・・・」
お兄ちゃんのイジワル
「あら。修二君となのね」
「修ちゃん、今テニスしちゃダメって言われてるから。
気晴らしに出掛けようって」
「そうか。それでもあの合宿所に月光が置いてくれてよかったよ」
「どういう、事だ」
「乃愛がまだ、この家の使用人を信じ切っていないからな」
「そうね」
「そうだな。それは言えるかもしれないな」
「お兄ちゃん、お母さん」
「今日は、乃愛の好きなものを作って貰いましょ」
「でも・・・」
「今日中に帰ってしまうんでしょ?
なら、娘の誕生日を前の日にしたって問題ないわ」
娘・・・だと、思ってくれてたの?
「そうね、バースデーケーキも用意しなくちゃいけないわね
乃愛、制服を着替えてきちゃいなさい」
「はぁい」
リビングを出て部屋に戻るとあの時のままのあたしの部屋
「変わってない」
クローゼットから洋服を出して着替えると
制服をハンガーにかけて部屋を出る