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「旦那様と奥様がお待ちしております」
もう、着いてたんだ
「そうか。その前に」
「月光!乃愛」
あたし達の方に走ってきてくれたお母さんは
あたしに抱き着いてきたのだ
「お帰りなさい」
「ただいま。乃愛も元気、そうね?」
「うん」
「母さん放してやらないか。乃愛が苦しそうだぞ」
「お父さん」
「ツキ、乃愛。久々だな。
元気そうで何よりだ」
「そうね」
「うん」
リビングに行くと、紅茶を入れてくれる
越智家の執事長の有村さん
「乃愛も"氷帝"で良かったわ」
「!?」
「・・・っ」
「乃愛は、氷帝には通っていない」
「どういう、事なの?」
「そうだ。説明を」
「今は都外にある神奈川の立海に通っている」
そう言ったお兄ちゃんの言葉に驚きを隠せていない両親
「なぜ、また立海だなんて」
「遠いではないか」
「寮もある。あの合宿所も神奈川にある。
俺の目が行き届きやすい学校だ」
「だが」