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学校が終わって、ドリンクを作って学校を出ると
お兄ちゃんがすでに正門の前で待っていてくれて
「お帰り」
「ただいま」
お兄ちゃんの車に乗り込んで
静かに動き出した車の外を見ているしか出来なくて
「種ヶ島が心配か?それとも立海のほうか?」
「両方」
「そうか。ならば早めに終わらせよう」
早めに終わらせよう?
それは一体、どういう事?
「まぁ、両親の事だ。
何も心配いらないと思うが」
「うん」
でも、きっと両親はあたしがまだ"氷帝"に通っていると思っているのだろう。
あたしも立海に転校したことを言っていないし
知っているのがあの合宿所のメンバーだけだということと氷帝の一部の人間だけだということだ
「立海に行っていること何か言われたらどうしよう」
「問題ない」
「え?」
「その時は、俺が説明する」
「うん」
越智家の門をくぐって
車を止めると2人で家に入る
「お帰りなさいませ。月光様。乃愛様」
「あぁ」
「ただいま」