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「その色に合わせて、メイクをすることは可能です」

そう言ってくれたメイクさん

「うっすい青をイメージしてるんだけど
ピンクも捨てがたいのよね」

そう言った琉唯ちゃんに

「では、ピンクはいかがでしょう?
メイクをしてもどんな髪型にも会いますよ」

そう言ってくれた人の意見を取り入れたのか

「じゃあ、ピンクにしようか」

それではとあたしの髪の毛を乾かしているのと同時にメイクを始めて行く人たち

「る、琉唯ちゃ・・・っ」

「我慢しなさい」

「うぅ」

1時間かけてメイクもヘアスタイルも終わらせてくれたプロの人たち

「さっすが」

「疲れた・・・」

「「お疲れ様でございました」」

時計を見ると、すでにそれでも11時を回っていて

「もう、お昼だったんだ」

「そうねぇ。浴衣見に行きながら
お昼にしましょうか」

「うん」

湘南にある大型ショッピングモールに来たあたし達

「すっごい人ねぇ」

しかも、女の人の大半は浴衣を見ていて

「皆お祭りなのかな」

「そりゃ、そうでしょ」

浴衣売り場に行くと、すごい人だかりになっていて
その中にひときわ目立つ髪の毛の色の男の人

「結局、あたしじゃなくてもいいのかな」

まーくんその人で、しかも
女の人は腕まで組んで歩いていて

「乃愛?」

「琉唯・・・」

ちゃんと言おうとしたときには
こっちを見ているっぽいまーくんの姿があって
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