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車で待つと言ってくれた2人だけど

「大丈夫だよ?もう、着くと思うし
向こうは、車で来るし」

そんなことを言っていると

「乃愛ーー!!」

ぎゅうっと左横から飛びついてきた瑠衣ちゃん

「わゎ」

横によろけたと思ったら、蓮二君が支えになってくれて

「ありがとう」

「いや。構わないが」

「随分とじゃじゃ馬の様だな。
本当に氷帝の人間なのか?」

「失礼。初めまして。
日暮琉唯と申します。これでも、氷帝学園の人間です」

そう言ってきた瑠衣ちゃん
着てくる服装が毎回男物なのには些かどうかと毎回思っているのだけど

「「男?」」

そう言った2人を見て
口を押えて顔を横に向けてやや笑っているのであろう琉唯ちゃんの姿

「違うよ」

「乃愛、そのまま勘違いさせておけば?」

「えー」

それはそれでめんどくさい

「ネタバラシは明日でもいいでしょ」

そんな話をしていると

「どうしたんだい?」

精市君まで残ってたんだ?

「乃愛の方が先に浮気かい?」

精市君まで・・・っ

そのセリフにまたもや笑い出した瑠衣ちゃん

「もー。笑いすぎだって。琉唯ちゃん」

「「「ちゃん?」」」

「あーぁ。明日ネタバラシしようと思ったのに」
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