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「精市。そろそろ2人にしてやろう」

そう言って来た蓮二君と

「そうだね。そろそろ仁王が乃愛と2人になりたいだろうからね」

そう言った精市君

「でも、乃愛を泣かせたら
俺も柳もすぐに乃愛を奪うからね」

「え?は?」

どういう・・・

でも、それだけ言って帰って行った蓮二君と精市君

「わけわかんない」

「お前さんは分かんなくてもいいぜよ」

「何で?」

「男の問題じゃ」

男の問題・・・?

「乃愛は乃愛のままでいんしゃい」

そう言ってくれたまーくん

「うん・・・」

再び外のキャンプファイヤーを見てみると
さっきよりも人がまばらになっていて

「そろそろ、外に行くとするかのぉ」

「え?うん」

一緒に外に出ると思ったよりもまだ人はいて

「乃愛」

「んー?」

「ええこと教えちゃる」

「なぁに?」

あたしの方を向いてきたまーくんは

「立海にはな、面白いジンクスがあってのぉ」

ジンクス・・・?

「海原祭最終日の後夜祭で
誰もいない場所で告白すると
結ばれるゆーわけじゃ」

へ・・・?

「俺が教室で待ってろゆーったのはそう言う意味じゃけぇ
まぁ、幸村の邪魔が入ったが、もう
お前さんは俺のもんじゃき」

「うん」

そんなジンクスがあっただなんて知らなかった

キャンプファイヤーを一緒に見ているときだった

「のぉ、祭り一緒に行かんか」

「お祭り?」

「あぁ。地区の祭りじゃがそこそこ大きくやるんじゃが」

「いいの?」

「当り前じゃ」

「行きたいな」

そう言ったあたしの頭に手を当ててくれたまーくん

「せっかくじゃき、かわええ恰好してきんしゃい」

「うん」

お祭りかぁ・・・

氷帝にいた時には、そんなのも行かなかったなぁ
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