31


「え・・・?」

浮かない、顔・・・?
どう言う、事?


「乃愛?」

「そやね。氷帝にいたころには
そんな表情もしたことなかったしなぁ」

「へ・・・?」

そんな表情ってどんな表情・・・?

「まぁ、今日は乃愛と一緒に回って
その対象の男を見に行こうとしようか」

「えぇ!?」

何でよぉ!?

「まぁ、今日はのアリスという名の乃愛を貸し切るチェシャ猫と行こうか」

「な!?」

チェシャ猫って・・・!

「ええやろ?竜二は乃愛のジャージ姿しか見てへん言うてたしな」

「あー。まぁ、そうかも。
昨日はテニス部の方の手伝いだったから」

そう言ったあたしの言葉に

「なるほど。原因は"また"テニス部だったちゅーわけや」

テニス部全員じゃないんだけど
しかも、まーくんが原因なのかすら微妙なところだ

「それでも、何かあったことには変わりないやろ」

「!?」

ぐっと引っ張られた腕は熱くて

「聞いてるで?乃愛がここのテニス部全員
名前で呼べたことも」

「誰から・・・?」

「決まっとるやろ?君島や」

育人先輩か・・・
4/10ページ
スキ