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「いいって。俺のラケット貸すからよ」

そう言ったブンちゃんは確かにラケットを3つも
常日頃から持ち歩いて

コートに入って行ったブンちゃんとジロ君

立海のテニス部ファンは当然驚きだろう。
いきなりレギュラーのブンちゃんが打つなんてなって
しかも相手は、いつもの赤也君やまーくんじゃなくて
他校でしかも同じ強豪校と言われている氷帝のジロ君だ

「面白い結果が見られそうだが」

「あぁ、そろそろ俺達も戻るとするよ」

「うむ」

「乃愛せんぱーい!」

「??」

「午後の部終わったらさっきの奴また食いたいっす!」

オムそば?

「終わったらね」

よっしゃぁと飛びあがった赤也君と
けだるそうに立ち上がったまーくん
「仁王」

「なんじゃ」

「お前の頑張り次第で、夜は
このコートで夕飯としようか」

「は!?」

「いいのぉそれも」

「うわー。ひでぇっすよ
幸村ブチョー」

「そんなことはないと思うよ?
当然、赤也だって頑張れば食べられるだろう?」

「あ!!」

「頑張ってね?」

「おー」

「うぃっす!」

と言って行った2人の後をついて行く保護者のように
校内の方に戻って行った幸村君たち
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