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「あぁ。それはね」
「はぁ!?」
精市君の言葉に皆して驚いて
柳君なんて開眼までしちゃってるし
「なんで、言わんかったんじゃ」
「そうだぜぃ」
「俺は知ってたけど、跡部に止められてたC~」
そう言ったジロ君の言葉に
「けーご君が言ったんじゃしょうがないか」
「なにがしょうがねぇんだよい」
とデコピンをくらわされて
「あたっ」
「丸井君!?」
「だってあたしは、言われたその日に答えたんだもん」
おでこを抑えながらその答えを言うと
「そりゃ、そうだろぃ」
「でなかったら、乃愛はここにいないだろうね」
「は!?」
「そうですねぇ。その時は
仁王君が氷帝に乗り込む可能性もありますが」
「「!?」」
何で氷帝に乗り込むのっ
「柳生、乃愛は気づいていないぞ。言っている意味に」
「おや。それは失礼」
そう言って来た柳生君と柳君
「さて、ちと、打つか」
「え?」
打つの!?
今から!?
「いいんじゃないか?」
「ジロ君、コートに入れよぃ」
そう言ったブンちゃん
「え!?マジマジ!?」
飛び跳ねたジロ君を見届けて気づいたのは
「ねぇ、ジロ君ラケットなんて持ってるの?」
「あ゙・・・」