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「そろそろ教室に行かねばいけないな」
「その様だね」
そう言ってテニスコートを後にした精市君たち
「しっかし、朝から良く作れたな」
「寮で材料だけ切ってきたからね。じゃなかったら、こんなこと出来ないでしょ?」
「確かにそうだな」
「お昼は、もっと簡単だよ?」
「マジかよぃ」
「うん」
ゾロゾロと集まり出してきたテニスコートの前
再び焼き始めると、同じようにタッパに入れて行くのをあたしは繰り返し
蓮二君とブンちゃんはそれを売り出していく。
計算の早い蓮二君はそっちの方がいいと思っていたけど
正解だったらしい
「乃愛、焼きそば出来てるかー?」
「うん。持って行って大丈夫だよ?」
足りなくなったらしい焼きそばを持って行ったブンちゃん。
サブちゃんは、お客さんを呼び集めに行っているらしい
「そろそろ、お握りもなくなるかな」
新しい焼きそばをタッパに詰めると、お握りも握っていく
「良く分かったな。そろそろなくなること」
「焼きそばばかりじゃ飽きるもんね?」
「その様だ」
台に乗せた焼きそばとおにぎりを持って行ってくれた蓮二君
「うぉ、すげぇ人だかり」
そう言って来たのは赤也君と柳生君で
「そうですねぇ」