30
「乃愛は驚かねぇんだな?」
「あたしは散々合宿所で皆のダブルスとか見てたし」
野菜を切り終わったらしい子たちが持ってきたのを鉄板で炒めながら話していると
鉄板独特の匂いがあって
「おー。うまそ」
そう言って来たブン太君
「お昼は、鉄板で何か作ろっか」
「出来んのか!?」
「出来るよ?」
フライパンとかと同じ原理だし
「仁王に恨まれるぞ。丸井」
「それも嫌だけどよぉ。気にならねぇ?
乃愛がどんなもん作ってくれんのか」
「じゃあ、お楽しみに取っておいて?」
鉄板で焼きあがった焼きそばをタッパに詰めて
冷ましながら、ご飯を握っていく
「おはよう。乃愛」
「お、おはよう。精市君に弦君」
「あぁ」
弦ちゃんは恥ずかしいからやめろと言われたので、君付けに言い直しをされてしまった
「しっかし、いい匂いがしているね」
「うむ」
昨日だっていい匂いだったんだけどなぁ
「俺達も食べたいね。乃愛が作った焼きそば」
!?
「それはダメだろぃ」
「そうだな。精市とは言え」
そう言ったブンちゃんと蓮二君