29
「氷帝にいたころ、今よりも痩せてね。
越智がこうやって日々管理していたんだよ」
「え?」
「あまりにも痩せ方が異常なほど痩せてね」
「なるほど」
「だが、今は心配ないんだろう?」
「あぁ。大丈夫そうだな」
そう言って来たお兄ちゃんは、あたしを降ろしてくれて
「三津谷と君島から言われた事は出来たのか」
「まだ」
出来ていない。そう言おうと思ったのに
「海原祭中にはと彼女に入ってありますが」
「そうか」
「乃愛」
「うん?」
「自分で分かっているんだろう?
本当に呼べる人が誰か。それと
テニス部の真田は例の対象の様だな」
「あ…うん」
そこまで話が回っているなんて思いもしなかった
「また、後でゆっくり話そうか」
そう言って席を立った
あくと君に育人先輩。お兄ちゃんとサブちゃん
「蓮二。お前たちの休憩時間に
乃愛に出した宿題をしようか」
「!?」
「それは、大丈夫なんですか?」
「構わないよ。俺達が言ったということは
俺達も聞いているし。あの兄がちゃんと聞いてくれているからな」
「そうですね。精市たちにも確認を取ってみます」
「頼んだよ」