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合宿所でもコーヒーしか飲まない4人だから
珈琲だとは分かるんだけど
「何か食べるかなぁ・・・?」
「あ、いたいた」
裏口に来たクラスの子が
「小野さんにこれ持って行って欲しいなぁ」
「え?」
「あの長身の人からのご指名なんだよね」
お兄ちゃんの・・・?
「分かった。持って行っちゃうね」
席まで持って行くと
お兄ちゃんに軽々と持ち上げられ
「あぁ。氷帝にいたころよりは良くなってるか」
!?
「そんな、確認の仕方ってある?」
「これが一番手っ取り早い」
あ、そう
「あくと兄さんも来ていたんですね」
「あぁ。毛利からの招待でね。
乃愛の衣装が見られるとそう招待状と一緒に手紙が送付されていてね」
「!?」
「で、君島と一緒に来たんだ。同じ招待状を貰っていたからね」
「なるほど」
「ですが、彼女を膝に乗せるのは一体」
「ツキさんの癖やわ」
「「クセ?」」
そう言った柳君と柳生君