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「忙しいね」
「全くじゃ」
「黒崎には、戻ってきたら出るからそれまでフリーでいると伝えておくぜよ」
「あぁ。承知した」
走って出て行ったまーくん
「そう言えば、今の女の人の声」
ズキッと痛んだ胸。
まただ。まーくんが他の女の人と話しているのがすごく嫌
「恐らく、仁王の姉だろう」
お姉、さん?
「あれで仁王は5人兄弟の長男だしな」
そうなんだ?
自由人過ぎてて、
長男には見えなかった
黒崎さんがこっちに入ってきて
「そろそろ、出て貰うけど・・・って
仁王は?どこに行ったのアイツ」
まさか嫌になって逃げたわけじゃと言っている黒崎さんに
「ちょっとした訳アリだ。仁王の代わりに
俺が戻るまで出ていよう」
「でも・・・柳君終わったばかりなのに」
「構わないさ」
そう言って出てくれることになった柳君
「柳生君、そろそろ変わるよ」
「ありがとうございます。助かりました」
「いいえ」
飲み物すら飲まないで、会計場所にいた柳生君と
接客を担当してくれている柳君
「ゆっくり休んでね?」
「はい」