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「構わねぇよ。分かってないのは
監督と秋月、生方だけだ」

そう言い切ったけーご君

「これから大きな試合があると言うのに
何を考えているんだ」

「だから何だ。監督がいなくとも、ベンチコートには誰かしらがいれば問題はない
今の正・準レギュラーは秋月や生方がいるこのコートよりも動きは断然いい」

「「!?」」

「それに、乃愛はマネージャー業務きっちりこなすからな」

そう言い切ってくれたけーご君

「忍足、行くぞ」

「せやな。乃愛、一緒に行くで」

あたしの手を引いてくれた侑君
氷帝に通ってた頃から、この侑君の手が好きだった
なのに、いつからまーくんを好きになったんだろう?

正門に着くと大きな車があって

「乗れ」

「でも」

そう言っているうちに後ろから押されて結局乗り込んだあたしは

「わわ、ごめんね?」

「い、いや」

「何時まで岳人に抱き着いとんのや、乃愛」

侑君の横に座らされたあたしはそのまま
侑君に髪の毛をいじられてて

「お前たちに言っておく。
乃愛はしばらく氷帝の男子テニス部マネージャーだ」

そう言ったけーご君の言葉によっしゃぁと大きな声を出しているテニス部

「でも、暫くってどれくらいなんですか」

「立海しだいだろ」

「!?」

「立海、しだい、ですか」

「あぁ」
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